未来への扉

人それぞれに生きた証・生き様があり、それは自己・他者へのメッセージとなります。

夢を語ることの大切さ

2012-06-28 22:50:00 | お話
 自分の考えや実現したいアイディアを人に語れば、100人のうち5~10人位は理解を示してくれると言われています。中には力を貸してくれる人もいるでしょう。

 夢を持つことも大事ですが、人に夢を【語る】ことも大切だと思います。
 そのことを痛切に実感した出来事を書いておきます。



 昔旅先で出会った方(Aさん)の話です(その方は今も旅を続けられています)。

※このブログには【Aさん】がたくさん登場しますが、同一人物ではありません。

 異国の地でAさんと一緒に食事をさせて頂いた際、Aさんが夢を語りました。
 それは、「エベレストの登頂を果たす」というものでした。
 その場には10人以上の日本人旅行者がいましたが、誰もが無理だと思ったことでしょう。
 なぜなら、Aさんはお金を持たずに旅行していたからです(移動は自転車でした)。
 旅先で大道芸(手品)やアルバイト(お手伝い)をして収入を得ているようでしたが、安定した収入ではありません。旅人からの善意もあったでしょうが、日々の生活がやっとだったのではないでしょうか。

 そんなAさんがエベレストに登るというのですから皆が無理だと思ったのも分かります。私は初対面だったので口には出しませんでしたが、Aさんと以前から面識がある人はハッキリと「無理だから諦めた方がいい」と言っていました。



 それから1年位経ったある日、このことを思い出してAさんのHPを見ました。
 するとそこにはエベレストの頂上で記念撮影をするAさんの写真がUPされていました。どうやらHPを通じてスポンサーがついたようです。

 彼の夢の話を聞かされた時、大多数の人が実現できない夢だと思ったことでしょう。
 しかし、彼は諦めずに自分のメッセージを人に伝えました。そして、その夢に共鳴し力を貸した方がいたのです。

 なんだか頭をガツンと殴られたような衝撃を受けました。
 今でも忘れられない思い出です。



 ちなみにAさんは、現在ヨーロッパに滞在中です。
 日本のみならず訪問先の国々のメディアからも取り上げられる機会が多いようです。

 Aさんを紹介する記事の中に彼の言葉が書いてありました。

 「自分のしたいことをする前に、人生はあっと言う間に終わるかも知れない」

 Aさんは強い意志を持って夢を語り、夢を実現しています。



 昔習った英語の諺を思い出しました。

 Where there is a will, there is a way. (意志のあるところ道は通じる。)

 夢を持ち、夢を語り、努力して夢を実現する。夢の実現までには幾つか段階がありますね。
 
 

 「限界は自分で決めてるだけ」とよく聞きますが、そうは言っても有限なものは確かにあります。

 それは時間です。
 Aさんはそのことを本当の意味で知っていました。