心の栄養♪映画と英語のジョーク

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「アメリカン・ギャングスター」

2008-09-02 | 映画「あ」行
1968年、NY。ギャングのボス、バンピーの右腕として仕えてきたフランク・ルーカス(デンゼル・
ワシントン)。ボス亡き後、その座を引き継ぎ、自らの帝国を築き上げようと、東南アジアから
純度100%のヘロインを直接仕入れる独自ルートを開拓し、“ブルー・マジック”のブランド名で
市場へ売りさばくことに成功。フランクは瞬く間に麻薬王として君臨していく。一方、ニュージャージーの
警察に所属する刑事リッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)。警官の汚職がまかり通っていた
この時代に潔癖な仕事を貫いていたため、周囲から疎まれ孤立。そんな彼はある時、検察官から
エセックス郡麻薬捜査班のチーフに抜擢される。やがて大衆に蔓延するブルー・マジックの捜査を
進めるうち、フランクの存在に辿り着くのだが・・。


思いがけずかなり社会派な作品でした。
実話が基になってるとのことで、思ってたよりも劇的なことも
起こらず、へぇ~、そうだったんだ、と思った事の方が多かったです。

まず驚いたのは、こんなに腐敗してたなんて、という警察の酷さ。
あれじゃギャングと変わらないでしょ~。
特に都会だけだったのか、それとも地方でもこうだったのか
よくわかりませんが、これじゃ信頼なんて出来ないし
まともに潔癖な仕事をしてた方が、みんなから疎まれるなんて
ありえないでしょ~・・・と思ったけど、それが現実だったんですね~。
今は本当に大丈夫なんでしょうね?と疑いたくもなっちゃいました。
 
次に、へぇ~・・そうだったんだ、と憤りを感じたのが
ベトナム戦争とマフィアの関係。軍が関係してなかったら
フランクの麻薬王としての成功もありえなかったわけで
そこに目をつけたフランクは冴えてると思ったけど
ひっどいなぁ~・・と呆れました。ベトナム戦争はこういう
弊害も生んでたんだな、と改めてガッカリ。

ラッセル・クロウ演じる麻薬捜査官リッチーと、デンゼル・ワシントン演じる
麻薬王フランク、その2人を軸にそれぞれの物語もあり、ストーリーが
展開して行きましたが、この2人が顔を合わせるのは終盤のみ。
2人の男の物語を途中で絡ませず、平行して描いた事で、
冷静で客観的にこのストーリーを描ききることができたのかも。

映像もなかなか良くて、このなんとな~く重く暗い雰囲気が、
60年代・70年代のNYを良く表してたと思いました。
さすがそのあたりリドリー・スコット監督ですね~。

でも、デンゼル・ワシントンがこの役ね~・・・とちょっと似合わないかもと
感じてしまいました。直前に彼の古~いTVM「ライセンス・トゥ・キル」を
見てたせいもあるかもしれませんが。 (そこでは検事でしたので)
躊躇なく人を殺す彼に、恐さと威圧感があまり感じられなかったし
とても冷静なんだけど、もうちょっとこうなんというかボスとしての
哀愁みたいなものを彼から感じたかったんですけどね~。
でも、切れ者・・という感じは良く出てましたし、狙ってたであろう
一瞬サラリーマンにも見えるという雰囲気は、彼ならではだったかな、
とも思いました。

2人の物語であった事、そうなんだ・・と初めて知ったことなどがあり
長かったけど飽きずに見ることが出来ました。
エンドロールを、映画を反復しながらぼ~~っと見てたんですが
ぜ~んぶ終わったかな、と思ったら・・・。クール!^^


個人的お気に入り度3.5/5

アメリカン・ギャングスター

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18 コメント

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警察、そして軍隊 (小米花)
2008-09-02 22:26:56
ちょっとぉぉ~~って思いますよね。

悪のテンゼル、素敵でした(笑)。
でも、最後、ワルはワルでも、やはりテンゼル
でした。キャスト上手いですよね~。

ラッセル・クロウは、最後まで正義を貫くとは思えず、警戒しながら見てましたよ(爆)。

TBさせて頂きました。
Unknown (kiyotayoki)
2008-09-02 22:49:55
先日、アフガニスタンで殺された若者が一生懸命
やっていたのが、麻薬の原料となるケシ畑から
食料となる作物への植え替え事業だったんですってね。
この映画でデンゼル・ワシントンが買い付けに行くのはアフガニスタンではなかったみたいですが、ニュースで知ってこの映画のことを思い出してしまいました。
小米花さんへ♪ (メル)
2008-09-03 09:43:36
ですよね~!あの警察と軍の腐敗ぶりはどうよ!って
まぁほんとあきれ返っちゃいました。

悪のデンゼルでしたね~!
でも、どうしてもそこここにいい人が覗いちゃう
感じがしました。
やっぱり彼の持ってる人徳?!(^^ゞ
そこがラストに効いてたかも、ですよね。

ラッセルは確かに、本当に?と言う気持ちが
心のどこかにありました(笑)
なんか今回すごく太ったなぁ、と思っちゃったんですが(人のことは言えませんが(^^;;) )
あれは役作り?それとも実際に?!とか考えちゃいました(^^ゞ
kiyotayokiさんへ♪ (メル)
2008-09-03 10:20:15
そうでしたね~・・・
あんなに頑張って麻薬生産の畑から、みんなが
食せる農産物を育てるよう、頑張ってたのに・・
本当に残念です。
どんな善行と思われる事をしても、外国人に
一切来てもらいたくない、なんていう悲しい
言い訳とともに殺されてしまうなんて、本当に
理不尽で悲しくて、憤りを感じます。

そう、この映画ではタイだったですが、
もって帰るには、軍を使ってたので
本当に軍と、そして警察の腐敗ぶりには呆れて
ものが言えないくらいでした。
二人の会話は~ (cyaz)
2008-09-03 17:27:23
メルさん、こんにちは^^
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m
臭いものにはフタをとアメリカらしくないところは映画で知ることが多くなりました(笑)
ベトナム戦争の後遺症はあらゆる形でアメリカの現代社会の歪でもあるわけですが、それにおんぶにだっこの国もあったわけですから、日本なんてホント微温湯ですよね~
英語のわかるメルさんにとって、二人の男同士の会話は納得いくものでしたか(笑)?
cyazさんへ♪ (メル)
2008-09-04 08:19:22
ほんとに蓋をしたくなるような腐敗ぶりでしたよね~。
警察に一番呆れたけど、やはり戦争もいろんな”悪”に関与してたんだなぁ、とやりきれない気持ちがしました。
でも、おっしゃる通り、それにおんぶにだっこだった
国もあり、日本ってほんとにそういうことに関わらないで済んでたんですね~。
でも、そのぬるま湯的な立場をずっと保ち続けるってことも、難しいけど価値のあることなのかもしれない、と最近思います。
なにもかもがグローバルへ・・となって行く中
自国独自のスタンスを持ち続けて、平和な国で
あってもらいたいなぁ、と思います。

あの男2人の会話ですが、とても見ごたえのあるものでしたよね~。
字幕も読んでましたが(^^;;) 読める速度で、上手く訳されてたと思います。静かな中に、しっかり
お互いが自分の持ってるものを出して行く様子が
たまらなく良かったです。
TBありがとうございました (sakurai)
2008-09-04 10:20:46
やけにまじめで実直なギャングだったなあと、思い出しました。
警察より、よっぽどまじめ。
商売人の鑑みたいな。
でも、ギャングはギャングです。
悪人っぽくないデンゼルがやるっていうとこがミソだったのかもです。
実はあたし、この映画試写会で見て、時間が遅くなって、エンドロールの途中で出ちゃったのですよ。
早く借りて、ラスト見ねばと思ってます。
やり残した夏休みの宿題をおわさねば・・・の感じです。
こんにちは! (アイマック)
2008-09-04 12:58:30
こんにちは!
警察の腐敗ぶりにはびっくりですね。
ベトナム戦争の影で麻薬を輸出してたことも知らなかった。
正義を貫いてる人が仲間はずれというのもおかしいよね、、
立場はちがえど、一本筋がとおっていることが二人の共通点でした。
リドリー・スコットらしいつくり。二人の俳優、とってもよかったわ。

sakuraiさんへ♪ (メル)
2008-09-04 21:28:12
ほんとほんと~、汚職まみれの警官よりも
ずっと真面目な感じがしたギャングでしたよね~。
非情に撃ち殺す場面もありましたが、どっか
デンゼルがすると優しさが出ちゃってて、ちょっとなぁ~・・と思いましたが、そこがこのフランクらしさだったのかもしれない、とも思ったので、デンゼルで良かったのかなぁと後で感じました。

あ、ラストですね(^^ゞ
もしもそのためだけでしたら、別に見なくてもいい
ラストのラストの映像だったと思われます(^^;;)
ほんのワンショットだけですし、あれに意味があったとも思えなかったので(^^ゞ
アイマックさんへ♪ (メル)
2008-09-04 21:45:48
ほんと、あの腐敗ぶりはどうよっ!て頭にもきたし
呆れ返ってものも言えない・・という状態でしたよね~。
私もベトナム戦争が麻薬売買の一端を担ってたなんて
初めてしりましたし、汚職まみれの警官の話しと
相まって、本当に憤りを感じました。
そうそう、まともな警官が仲間外れにされるなんて
ほんとどうかしてますよね。

主演の2人、おっしゃる通り一本筋が通ってましたね。しっかりした信念の持ち主でしたもんね。

>リドリー・スコットらしいつくり。二人の俳優、とってもよかったわ。

ほんとにそうでした。久々にこの監督らしい作品に
出会えたなって思ったし、映像の綺麗さも相変わらずだったし、主演の2人も良かったし、満足の作品でした♪