「石の微笑」

母と２人の妹と暮らす25歳の青年フィリップ（ブノワ・マジメル）。そんな彼は、妹の結婚式で
美しい女性センタ（ローラ・スメット）と出会う。やがてセンタの方から情熱的にアプローチ
してきて、２人は激しく燃え上がる。すっかりセンタの虜になってしまったフィリップだったが、
謎の多い彼女の不可解な言動に次第に振り回されるように。ある時、フィリップはセンタから
愛の証明として、とても本気とは思えないある４つの条件を突きつけられるのだったが・・。


官能的なサスペンスとでもいいますか、そんな感じの映画でした。
この監督さんクロード・シャブロル、たくさん映画を作ってらっしゃいますし
巨匠としても名だたる方ですが、これまで一本も彼の監督作を
見たことなかったんです。彼自身が出演なさってる作品も
あるようですが、それも未見。

でも、彼が原案を作ったと言う「運命の女」だけは見ました。
あれは大好きな映画だったし、これもまた似たような感じかな？と
思ったのと、この題名に惹かれて見てみる事に。

ラスト１０分くらいは、息をつく暇なく、どんどんと展開が・・。
でも、そこで終わっちゃうの～？と言うものだったので、
サスペンスの要素は低め。途中予想は付くし。
予想がつかなかったら、もうちょっとラストのゾクゾク感が
増しただろうなぁとちょっと残念。

なので、見所はこの真面目な青年が、この愛のためなら
なんでもするわ、という狂気も孕んだ女性に徐々に
惹かれていき、どうしようもない状況になってしまう・・という
ところに魅力があったのかな、と思います。
この女おかしい・・と思っても、もう彼女なしではいられなくなる・・
ありきたりの言葉で言えば魔性の女とでもいいますか。

でも、もうちょっと強烈でもよかったかな～・・と思いました。
この女の魔性度（？）がちょっと少なめ？！と感じたので。
彼女が出した４つの条件、というのも、最初の２つはいいとして
３番目のがすっぽり抜けちゃってたので、なんかなぁ～・・でした。
それもやっぱり描いて欲しかったです。

でも、男の人ってこういう謎めいた女性、愛の駆け引きに
長けた女性には、やっぱり弱いのかな～。
映像はなかなか良くて、意味深長なショットもあり
そのあたりは感心しました。さすが巨匠と言われてる人だな、と。

でも、主人公フィリップは真面目な青年、ということになっていて
確かに真面目ではあるんですが、石の像を偏愛してるというところが
何故なのか全くわからなかったので、そのあたりの背景とか
彼の人となりがもうちょっとあると良かったなぁって思いました。
説明不足なところが結構あったし。でも、そのあたりは
見てるこちが感じろ、ということなのかな。

センタを演じたローラ・スメットって、今回初めて知ったんですが
ナタリー・バイの娘さんなんですね～！あまり似てないんだけど(^^;;)
もちっとお母さんに似れば良かった？！お父さんがジョニー・アリデイとのことで
彼は「列車に乗った男」でしか見たことないんですが、どうも
そのお父さんの方に似ちゃったかな～(^^ゞ
でも、独特の魅力のある女優さんなので、結構好きですけどね＾＾

個人的お気に入り度2.5/5

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