Ring-A-Ding 日々ロック,R&B,そしてゴスペル〜💋

おばちゃんがココロに浮かぶ由無し事を、気ままにつぶやく。ロックな時間。

無口になる理由

2018-04-11 16:48:10 | 音楽
平和で平穏な夜。
夜の9時には寝てしまう私は歯磨きをしようとしていた。そんな時に、ぽつっと電話のベルが鳴り歯ブラシをくわえたま受けた受話器の向こうから聞こえたのは、もう、10数年間顔を合わせていない友の声だった。
懐かしさの前に、睡眠時間の事を思ってしまうのは、日々のペースをなるべく乱したくない習慣からで、しかしながら普通の人にはこの時間はまだ宵の口といえよう。
彼女は中学時代から仲良くしていた元近所の同級生で、高校、短大まで一緒だった。当時は本当に良く一緒に過ごしていた友達だ。今は結婚して他県に住み、一男一女の子供も成人し、もう、孫がいるのは一昨年あたり年賀状で知らされた。

「実はね、同窓会があるんだって!」
「へー、いつの?高校?」
「ぜんっぜん思いもしない所!」
「どこ〜?」
「昔の、バイト先の本屋!」


そう、彼女とは短大時代のバイト先まで一緒。親友といっても良い仲だった。旅行も行ったし、昔の恋愛の隅々まで知ってる。
でも、オンナ友達って哀しいもんで、人生が本格化してくると、様々な境遇の違いから疎遠になって行く。喧嘩をしたことも無いし、好きで離れる訳ではないが、年々お互いの生活がそれどころではなく(どちらかと言えば私の方が)なって行き、あっと気がつくと遥か遠くに来てしまっているというわけだ。

彼女によると、実家の方に、ある時一通の手紙がきた。
読んでみると、昔のバイト先の後輩からだった。彼女は私達が学校を卒業して、バイト先を辞めた後、そこの同僚だった仲間と結婚しているそうで、そんなことから、懐かしさは私達より深かったため、最近のSNSや、FBなどを利用して、大分年月は隔ててしまった元のバイト仲間を探し当てているらしい。そして、最近はついに会を開くぐらい、輪が出来上がってきているのだと。



「どうする〜?」と、彼女。
「どーしよう⁈、あんたには逢いたいけど、他の人の中には…会いたくない人もいるよねぇ…」と私。
「そこなのよっ!どこまで?の輪なのか?そこが問題。」
「だよねー、ふっふっ。」この意味は、私達だけが分かる。
そこまで考えて、私は言った。
「私はいいかな。もう、別にそんな昔はいいかな…って、感じ。」
彼女は少しがっかりしたかもしれない。だから、「アンタ出て、後で話を聞かせてよ〜。」と私は言ったが、一人で出るのも案外勇気がいるかもしれないね。でも、その手紙は彼女の所に来たのだし。


いっとき、同窓会ばやりで、やたらと催される時期があった。懐かしさ…っていうよりも怖いもの見たさで何度か出たけど、長いこと合ってない人達って、結局、あんまり縁のない人なんだなって感じた。そこから復活した出会いは無かった。私の場合は。

遠い、昔の、若い頃のイメージ。
たいしたオンナじゃあ無くても、18、19は番茶も出花って言うじゃない。
若いってだけで輝いていたんだ。それは、みんなお互い様だけどね。
そんな頃のイメージをわざわざ壊すためだけに行くようなものじゃん?今の自分にそれだけの自信があるか?
自信なんてないね〜、だけど、結果を恥じてるわけじゃない。歳を重ねて、少しは人間的にはマシになってる所もあるかもしれない。でも、そんなはるばる来たこれまでの道程を語るのも面倒くさい。し、辛気臭いじゃないですか。
以前、小学時代の女子の超憧れの的の男子で、私立の中学に行って、そのまま消息が分からなかった人を見つけて、みんなでワクワクで合ったけど、結果的によ〜く考えてみると、女子の全員「やっぱ、合わなければ良かった〜」だった。



JUST LIKE A WOMAN

ボブ・ディラン
Nobody feels any pain
Tonight as I stand inside the rain
Ev’rybody knows
That Baby’s got new clothes
But lately I see her ribbons and her bows
Have fallen from her curls
She takes just like a woman, yes, she does
She makes love just like a woman, yes, she does
And she aches just like a woman
But she breaks just like a little girl
Queen Mary
She’s my friend
Yes, I believe I’ll go see her again
Nobody has to guess
That Baby can’t be blessed
Till she sees finally that she’s like all the rest
With her fog, her amphetamine and her pearls
She takes just like a woman, yes
She makes love just like a woman, yes, she does
And she aches just like a woman
But she breaks just like a little girl
It was raining from the first
And I was dying there of thirst
So I came in here
And your long-time curse hurts
But what’s worse
Is this pain in here
I can’t stay in here
Ain’t it clear that
I just can’t fit
Yes, I believe it’s time for us to quit
But when we meet again
Introduced as friends
Please don’t let on that you knew me when
I was hungry and it was your world
Ah, you fake just like a woman, yes, you do
You make love just like a woman, yes, you do
Then you ache just like a woman
But you break just like a little girl

ミック・ジャガーは、自殺した恋人の葬式で歌った。

何故かこの曲を思い出したのは最後の歌詞が妙にこの感覚に似つかわしく感じたからかな。

やってられないよ
  もう別れるときがきたんだ
  再び出会って
  紹介されても
  知り合いだったなんていわないでくれ
  ぼくはきみにもてあそばれただけさ
  きみは振舞う 女のように そうさ
  きみは恋をする 女のように そのとおり
  きみは苦しむ 女のように
  でも最後に君は無造作に壊す 小さい女の子みたいに

昔の私は、分別のない小さな女の子みたいだったろう。でも、私を思い出す時は、そんな娘を思い出してほしい。ずっと、この先も。

でも、こんな突然の電話口でそんな気持ちを説明する事も出来ず、何となく無口になって電話を切った。