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エレクトリック・マイルス

2006-01-16 03:17:51 | 亭主独白
以前から気になっていた、ビッチズ・ブリュー~アガルタ/パンゲアまでのマイルスを聞いてみようと思って、近所のTSUTAYAから何枚かまとめてアルバムを借りてきました。
マイルスが復活してからの作品、特に「スター・ピープル」「デコイ」「ユー・アンダー・アレスト」あたりは良く聞いていたのですが、エレクトリック時代はあまり聞いてませんでした。というか、この時代やはりよくわからない。マイルス自身、未整理な部分もあったのではないでしょうか? アルバム事にメンバーも異り、かっちりした音作りというより、いろいろと試行錯誤していたのかもしれません。「スター・ピープル」「デコイ」あたりは、この時代の実験の結果として生れた名盤のような気がしていました。

今回借りてきたアルバムは「ライブ・アット・フィルモア」「ゲット・アップ・ウィズ・イット」「オン・ザ・コーナー」「ダーク・メイガス」。まだ全部聞いたわけではありませんが、「ビッチズ・ブリュー」「~フィルモア」辺りで外向きだったマイルスのエネルギーが、「オン・ザ・コーナー」かたりから自分の中に向かい始めて「アガルタ」「パンゲア」に行き着いてしまったのかな、という気がします。自分でコントロールできない夢の世界とか、自我の世界にうかつに入り込むと、ドーンと落ち込んじゃう事ありますが、マイルスも即興的な音楽を突き詰めていって、次第にそういうコントロールできない領域に入り込んでしまったのではないかと思います。

今まで聞いたエレクトリック・マイルスの時期のアルバムで比較的気に入っているのは「ジャック・ジョンソン」と「ライブ・イブル」でした。どちらも上り調子のバンドのまとまりのようなものを感じます。「~フィルモア」はLP時代に聞いたのですが、実はよくわかりませんでした。今回あらためて聞き直すと、マイルスが実に気持ちよさそうに演奏している事がわかりました。50年代・60年代のマイルスのバンドとは姿形は違っても、マイルスの演奏に対する自信というか、先の読み方・・・展望? がきちんとしていて、それが聞いていて気持ちよいです。ちゃんと聞き込めば、それぞれのアルバム事の良さ/悪さがはっきりしてくるかもしれません。しばらくは、苦行のようにマイルスに浸ろうかと思います。

・・・と、考えていた矢先、久しぶりに吉祥寺HMVに行ったら、「ライブ・イブル」の音源になっているセラー・ドアのコンプリート版というのが出ている事を知りました。「ジャック・ジョンソン」のコンプリート版も聞いてみたかったのですが、これはセッションの寄せ集めだったので、自分を言い聞かせて買わなかったのですが、セラー・ドアはライブ・ステージを治めたボックスセット。6枚組で1.5万円もするので、さすがに躊躇しました。しかし、amazoneで調べたところ、輸入盤は8,800円。これはちょっと魅力。明日の帰り、渋谷のHMV寄ってみようかな・・・


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