歴史的な対決。
昨日(10日)見てきました。
対決したのは以下の面々。
12組24人。
運慶 vs 快慶
雪舟 vs 雪村
永徳 vs 等伯
光悦 vs 長次郎
宗達 vs 光琳
仁清 vs 乾山
円空 vs 木喰
大雅 vs 蕪村
若冲 vs 簫白
応挙 vs 芦雪
歌麿 vs 写楽
鉄斎 vs 大観
ほぼ同時代の好敵手を12組、ゆる~く時代に即して並べてあったので、日本画については、日本史の教科書か参考書で名前の羅列としてしか覚えていなかった作者が、なんとなく時代背景と結びついて整理することができたような気がします。
ゆる~く並んでいるというのは、「対決」をテーマに二人の作者を選んでいるので、時には100年近い隔たりのある作者同士が並んでいることもありました。
ということで、時代順は、なんとなく
古いもの→新しいもの
という感じで捉えることができます。
また、「対決」をテーマにしているので、必ずしも代表作が並んでいるというわけでもない。
というか、これだけの巨匠を一堂に会しているので、網羅性という意味ではかなの抜け漏れがあると思います。
この人ならばあれが見たい、というのがなかったりしたのは残念でした。
とはいえ、是非一度見てみたかった若冲、応挙と芦雪のトラ対決が見れたのは感激でした。
まぁ、それにしてもものすごい展示数です。
見ている途中でも、かなりおなかいっぱいになってきました。
3時過ぎに上野について、展示の半分ほど見たところで16:30。
場内に本日は18 時までというアナウンスが流れました。
いくらなんでもあと1時間半あれば、楽勝で見終わるだろうと思っていました。
そうしたら、途中で「あと15分で閉館です」と係員の声。
早く見なくちゃ、とみなが出口の方に急いだせいか、これも見たかった歌麿と写楽をゆっくりと見ることができませんでした。
人波にのまれて出口へ近づくと最後のコーナーが大正期、鉄斎 vs 大観。
締めくくりは、横山大観の「雲中富士図屏風」。
金地の大屏風に、真っ白い雲海。
そこから頭だけを覗かせる、真っ青な富士山。
なんと潔いデザインのこの屏風は、おいしいデザートのようでした。
満腹だったおなかが、この絵ですっと落ち着いた感じがします。
なんとも見物だったのは、俵屋宗達と尾形光琳の大屏風対決。
巨大な展示室を埋めるもこれまた巨大な屏風とふすま絵。
絵師の頭領だった宗達と、宗達を師と仰いだ光琳の力を見せつけられた思いがしました。
そして、なんといっても今回の展示の目玉は、風塵雷神図での宗達と光琳の直接対決でしょう!!
と、この2枚の展示を期待していたのですが、なんと!! 風塵雷神図の展示は、今日11日からだそうです。
1日違いで見ることができなかったので、図録で二人のアプローチの違いを確認しておくことにしましょう。
まだ行ってない人は、今がチャンスです。
17日まで開催しているので、今週末には是非!!
さて、ちょっとがっかりしたもののさすがに宗達・光琳。
江戸時代を代表する二人の作品は、見所満載でした。
なかでも感心したのは、宗達の「蔦の細道図屏風」。
言葉で説明するのが難しいのですが、1双の金地の大屏風。
そこに、緑色のような模様があります。
そして同じ緑で蔦の葉が描かれている。
これがスタンプで押したように、濃かったり薄かったり。
屏風の右側の1双はも丘と道のような模様で、左側の一層は、緑の丘のような緩やかな曲線のみ(もちろん、空の部分には蔦の葉の模様が入っています)
そして2双を並べると、左側の屏風の左端の丘の終端が、右側の屏風の右端につながるようになっています。
言葉で説明するのは難しいのですが、これを見たとき、これは日本画のデザインではないと思いました。
なんだか、このままギリシャ神話の挿絵になりそうなデザイン。
鎖国期の江戸時代、どうして一人の日本画家が、このようなデザインにたどり着いたのでしょうか!!
などと感心して、改めて送達の絵画を見回したところ、
絵師集団「俵屋」の主宰であること
当時としてかなり斬新なデザインセンスを持っていたこと
さらに、今思うと
海外での評価が高いこと
これらのことから、村上隆のカイカイキキを連想してしまいました。
なんだ、明治、大正、昭和を経て、平成で再び、日本画と西洋が接近してきているのか。
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昨日(10日)見てきました。
対決したのは以下の面々。
12組24人。
運慶 vs 快慶
雪舟 vs 雪村
永徳 vs 等伯
光悦 vs 長次郎
宗達 vs 光琳
仁清 vs 乾山
円空 vs 木喰
大雅 vs 蕪村
若冲 vs 簫白
応挙 vs 芦雪
歌麿 vs 写楽
鉄斎 vs 大観
ほぼ同時代の好敵手を12組、ゆる~く時代に即して並べてあったので、日本画については、日本史の教科書か参考書で名前の羅列としてしか覚えていなかった作者が、なんとなく時代背景と結びついて整理することができたような気がします。
ゆる~く並んでいるというのは、「対決」をテーマに二人の作者を選んでいるので、時には100年近い隔たりのある作者同士が並んでいることもありました。
ということで、時代順は、なんとなく
古いもの→新しいもの
という感じで捉えることができます。
また、「対決」をテーマにしているので、必ずしも代表作が並んでいるというわけでもない。
というか、これだけの巨匠を一堂に会しているので、網羅性という意味ではかなの抜け漏れがあると思います。
この人ならばあれが見たい、というのがなかったりしたのは残念でした。
とはいえ、是非一度見てみたかった若冲、応挙と芦雪のトラ対決が見れたのは感激でした。
まぁ、それにしてもものすごい展示数です。
見ている途中でも、かなりおなかいっぱいになってきました。
3時過ぎに上野について、展示の半分ほど見たところで16:30。
場内に本日は18 時までというアナウンスが流れました。
いくらなんでもあと1時間半あれば、楽勝で見終わるだろうと思っていました。
そうしたら、途中で「あと15分で閉館です」と係員の声。
早く見なくちゃ、とみなが出口の方に急いだせいか、これも見たかった歌麿と写楽をゆっくりと見ることができませんでした。
人波にのまれて出口へ近づくと最後のコーナーが大正期、鉄斎 vs 大観。
締めくくりは、横山大観の「雲中富士図屏風」。
金地の大屏風に、真っ白い雲海。
そこから頭だけを覗かせる、真っ青な富士山。
なんと潔いデザインのこの屏風は、おいしいデザートのようでした。
満腹だったおなかが、この絵ですっと落ち着いた感じがします。
なんとも見物だったのは、俵屋宗達と尾形光琳の大屏風対決。
巨大な展示室を埋めるもこれまた巨大な屏風とふすま絵。
絵師の頭領だった宗達と、宗達を師と仰いだ光琳の力を見せつけられた思いがしました。
そして、なんといっても今回の展示の目玉は、風塵雷神図での宗達と光琳の直接対決でしょう!!
と、この2枚の展示を期待していたのですが、なんと!! 風塵雷神図の展示は、今日11日からだそうです。
1日違いで見ることができなかったので、図録で二人のアプローチの違いを確認しておくことにしましょう。
まだ行ってない人は、今がチャンスです。
17日まで開催しているので、今週末には是非!!
さて、ちょっとがっかりしたもののさすがに宗達・光琳。
江戸時代を代表する二人の作品は、見所満載でした。
なかでも感心したのは、宗達の「蔦の細道図屏風」。
言葉で説明するのが難しいのですが、1双の金地の大屏風。
そこに、緑色のような模様があります。
そして同じ緑で蔦の葉が描かれている。
これがスタンプで押したように、濃かったり薄かったり。
屏風の右側の1双はも丘と道のような模様で、左側の一層は、緑の丘のような緩やかな曲線のみ(もちろん、空の部分には蔦の葉の模様が入っています)
そして2双を並べると、左側の屏風の左端の丘の終端が、右側の屏風の右端につながるようになっています。
言葉で説明するのは難しいのですが、これを見たとき、これは日本画のデザインではないと思いました。
なんだか、このままギリシャ神話の挿絵になりそうなデザイン。
鎖国期の江戸時代、どうして一人の日本画家が、このようなデザインにたどり着いたのでしょうか!!
などと感心して、改めて送達の絵画を見回したところ、
絵師集団「俵屋」の主宰であること
当時としてかなり斬新なデザインセンスを持っていたこと
さらに、今思うと
海外での評価が高いこと
これらのことから、村上隆のカイカイキキを連想してしまいました。
なんだ、明治、大正、昭和を経て、平成で再び、日本画と西洋が接近してきているのか。
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私のところではやらないだろうな~・・・
私も自分の頭の中で
よく対決ものやってます。
比べる事って、想像の第1歩ですね。
比べるとそれだけ見ている時より
3倍くらいになってものが見えてくる
そんなふうに思いますね。
それにしても若冲って私は最近知ったんですけど
人気ありますね!
若冲、流行っていますよね。
絵師として修行したわけではなくて、趣味で始めたような人みたいです。
そのせいか、独特な作風ですね。