老水亭2周年記念企画のおまけ企画として、キース・ジャレットの「サン・ベア・コンサート」を聞きはじめました。
このアルバム、キース・ジャレット1976年の来日時のソロコンサートから、京都・名古屋・大阪・札幌・東京のコンサートを収録した、LP時代ではなんと10枚組、CDにして6枚組という、とんでもない代物です。
ちょっと昔花:
大学の友人のK君。ジャズ研に入っていたピアニスト。学生時代のある日、何故か部室の並ぶ一角を歩いていた老水は、キースジャレットの様なピアノの音に誘われて、音源を辿ってみると、そこにはジャズ研の部室でピアノを弾いていたK君の姿がありました。
「キース・ジャレット?」
ときくと、ちょっと照れながら、「聞かれちゃったかぁ」とか返事をしてくれました。
そのKクンのおすすめが「サン・ベア・コンサート」。と、勧められても、10枚組1万円もするアルバムを、貧乏学生が購入できる訳も無く、今に至りました。
でも「サン・ベア」という、この謎めいた言葉の響きは、キース・ジャレットのピアノの響きと、ベアとなって、いつでも心のどこかに引っ掛かっていました。
その謎の答えが、サン・ベアコンサートの解説に書いてありました。
このときの来日公演、キース・ジャレットのビアのソロだったのですが、ECMの総帥マンフレッド・アイヒャーがプロデューサとして付いていて、録音は菅野沖彦さんが担当されたそうです。
当時としては、飛ぶ鳥を落す勢い(想像です)のECM。菅野さんはさぞ緊張された事でしょう。アルバム聞いても「ケルン」とおなじ弦の音、ピアノの音が聞こえます。
録音技術の素晴らしさについては、菅野さんのもてる技術を、十分に発揮されたのだと思います。
さて、そんなツアーの最中のとある日、北海道には羆がいるという話を菅野さんがしたそうです。ホテルのラウンジか、バーでの事でしょうか。軽いおしゃべりの中での出来事のようです。
羆とは日熊と書くと紹介した菅野さん、さて日の熊とはどう言ったものか、と思案した結果「Day Bear」と訳したそうです。しかし、DayBareに納得できなかったキース・ジャレットに、それではと「Sun Bear」と訳したのは菅野さん。
この「Sun Bear」という珍妙な言葉には、キースもアイヒャーも笑い転げたようです。
と、ここまで解説を読んで驚いたのは、キース・ジャレットが爆笑している姿。微笑んだり、含羞むように笑うキースの姿というのは想像できるのでが、笑い転げるというのにはちょっとびっくりしました。
まぁ、人間なので、笑う事は不思議ではないのですが、ツアーの最中、もっとぴりぴりしているのかと思いきや、以外と喜怒哀楽をはっきり表現する人なのかな、と思いました。
笑い転げる、ことが自然にできるような雰囲気の中で続けられたコンサートとその収録。人間関係に気遣いする必要が無い分、キースは音楽に集中する事ができたのではないでしょうか。そしてその結果生み出されたサン・ベア・コンサート。CDでは、1都市のコンサートがPart 1、2の2部に別れてCD1枚に収められています。(6枚目は、各都市でのアンコールの模様が聞く事ができます。)
この「サン・ベア・コンサート」は、「ソロ・コンサート」「ケルン」に続くソロピアノ作品集。この時期のキース・ジャレットのピアノソロは、なんといっても美しい。音楽の妖精が舞い降りたような美しさと、華やかさがあります。
その妖精の美しさ、1976年の日本にも舞い降りたのでしょうか。CD6枚を順番に聞き込みつつ、ポツリポツリとなるかもしれませんが、レビューを行っていこうと思います。
----
にほんブログ村へ登録しました。
←この記事が気に入ったらクリックしてください
このアルバム、キース・ジャレット1976年の来日時のソロコンサートから、京都・名古屋・大阪・札幌・東京のコンサートを収録した、LP時代ではなんと10枚組、CDにして6枚組という、とんでもない代物です。
ちょっと昔花:
大学の友人のK君。ジャズ研に入っていたピアニスト。学生時代のある日、何故か部室の並ぶ一角を歩いていた老水は、キースジャレットの様なピアノの音に誘われて、音源を辿ってみると、そこにはジャズ研の部室でピアノを弾いていたK君の姿がありました。
「キース・ジャレット?」
ときくと、ちょっと照れながら、「聞かれちゃったかぁ」とか返事をしてくれました。
そのKクンのおすすめが「サン・ベア・コンサート」。と、勧められても、10枚組1万円もするアルバムを、貧乏学生が購入できる訳も無く、今に至りました。
でも「サン・ベア」という、この謎めいた言葉の響きは、キース・ジャレットのピアノの響きと、ベアとなって、いつでも心のどこかに引っ掛かっていました。
その謎の答えが、サン・ベアコンサートの解説に書いてありました。
このときの来日公演、キース・ジャレットのビアのソロだったのですが、ECMの総帥マンフレッド・アイヒャーがプロデューサとして付いていて、録音は菅野沖彦さんが担当されたそうです。
当時としては、飛ぶ鳥を落す勢い(想像です)のECM。菅野さんはさぞ緊張された事でしょう。アルバム聞いても「ケルン」とおなじ弦の音、ピアノの音が聞こえます。
録音技術の素晴らしさについては、菅野さんのもてる技術を、十分に発揮されたのだと思います。
さて、そんなツアーの最中のとある日、北海道には羆がいるという話を菅野さんがしたそうです。ホテルのラウンジか、バーでの事でしょうか。軽いおしゃべりの中での出来事のようです。
羆とは日熊と書くと紹介した菅野さん、さて日の熊とはどう言ったものか、と思案した結果「Day Bear」と訳したそうです。しかし、DayBareに納得できなかったキース・ジャレットに、それではと「Sun Bear」と訳したのは菅野さん。
この「Sun Bear」という珍妙な言葉には、キースもアイヒャーも笑い転げたようです。
と、ここまで解説を読んで驚いたのは、キース・ジャレットが爆笑している姿。微笑んだり、含羞むように笑うキースの姿というのは想像できるのでが、笑い転げるというのにはちょっとびっくりしました。
まぁ、人間なので、笑う事は不思議ではないのですが、ツアーの最中、もっとぴりぴりしているのかと思いきや、以外と喜怒哀楽をはっきり表現する人なのかな、と思いました。
笑い転げる、ことが自然にできるような雰囲気の中で続けられたコンサートとその収録。人間関係に気遣いする必要が無い分、キースは音楽に集中する事ができたのではないでしょうか。そしてその結果生み出されたサン・ベア・コンサート。CDでは、1都市のコンサートがPart 1、2の2部に別れてCD1枚に収められています。(6枚目は、各都市でのアンコールの模様が聞く事ができます。)
この「サン・ベア・コンサート」は、「ソロ・コンサート」「ケルン」に続くソロピアノ作品集。この時期のキース・ジャレットのピアノソロは、なんといっても美しい。音楽の妖精が舞い降りたような美しさと、華やかさがあります。
その妖精の美しさ、1976年の日本にも舞い降りたのでしょうか。CD6枚を順番に聞き込みつつ、ポツリポツリとなるかもしれませんが、レビューを行っていこうと思います。
----
にほんブログ村へ登録しました。
←この記事が気に入ったらクリックしてください
昨日、TSUTAYAに行ったけど、ペンギンカフェは
ジャンルなんだろう?ポップスには無かった…。
渋谷のTsutayaにも置いてなかったんです。
(検索したら見つかるかも・・・)
ポップスかロックか・・・ヒーリングにはないと思うんですけどね。。。
思いつきで言ったギャグが、
ある日、前代未聞の巨大な10枚組箱入り
レコードのタイトルとなって店頭に並ぶ。
菅野さん、どんだけ驚いたでしょうか(笑