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多摩、ときどき山

多摩の暮らしと山のブログ

小窓尾根から剱岳へ 《1/3》

2011-05-06 23:59:35 | 山のこと

GW後半の5/3~5日、今年も北アルプス・剱岳(つるぎだけ・2999m/富山県)を訪れました。2年連続3回目。剱西面を代表するバリエーション・小窓尾根からの登頂が目的です。

GW前半の天候不順などにより、長野県の山々で遭難が相次ぐ中での入山。かなりのプレッシャーがありましたが、山岳同人K代表のT氏というパートナー、そしてまずまずの天候にも恵まれて、その頂に再び立つことができました。

全3回に分けての報告です。


【3日/晴れのちみぞれ】
伊折6:50-馬場島8:10/8:20-白萩川取水口9:15-雷岩11:00-小窓尾根1400m地点12:10-同1800m地点14:00 <幕営>


登山口は、昨年と同じ富山県・中新川郡上市町(なかにいかわぐん かみいちまち)の馬場島(ばんばじま、標高750m)。なのですが、今年は「残雪が多い」とのことで5kmほど手前の伊折(いおり)でゲートが閉じられており、車はそこまで。いきなり、車道歩きからスタートです。(苦笑)

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伊折ゲート前。馬場島へ入れない登山者らの車がズラリ。

P1060290

ゲート付近から望む剱岳。いつ見ても、圧倒的な存在感。

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車道脇には、今冬の雪崩でへしゃげたと思われるポールやガードレールが…。

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馬場島手前からの剱岳。写真右端が山頂。左に延びるスカイラインのちょうど真ん中辺りが、目指す小窓尾根です。「大丈夫かな?」 ふと弱気に…。

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馬場島周辺の積雪は約90cm
(富山県警察山岳情報2011春山2号=4/27更新より)。かなりの残雪があった昨年(60cm)よりも、ひと回り多いようです。

ここから、白萩川沿いを東へ遡ります。


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取水口堰堤付近。

P1060311
さらに上流へ。

例年なら、小窓尾根の取り付きまでに2~3回渡渉しなければならないとのことですが、白萩川はご覧のように大量の残雪で埋まり、今回は濡れずに通過することができました。第一関門通過で、ホッ。


P1060315
ここでも、雪崩にへし折られたスギの木の残骸…。

一度、小窓尾根の取り付きを見逃して
しまうハプニングがありましたが、地形図と睨めっこして目印の「雷岩」(標高約1150m)を発見。そこからアイゼン・ピッケルに切り替えて、尾根末端(同1400m)へ一気に登り上げました。

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気温15℃。春の陽気で雪が腐り、雪面はあちらこちらで割れています。

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傾斜も急で、スリップしたらまず止まりません。早くも剱岳のおもてなし?息を荒げながらも、慎重に登りました。

北側の赤谷(あかたん)尾根や南の早月尾根から、時折「ドーン!」という轟音が…。気温の上昇とともに、雪が側壁を滑り落ちていきます。この山域は「雪崩の巣」であることを、改めて思い知らされました。

14:00 標高1800mの幕営予定地に到着。
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明日からのルート核心部に備えて早々とテントを張り、前夜発の疲れを癒しました。

今回の山行は、幕営用具・登攀具など全装備を担いでの行動。少しでも荷物を減らすため、食糧や嗜好品(酒など)を極力切り詰め、ロープも8.3㎜×50mを1本のみ(通常は2本持っていくパーティが多いようです)。私は50㍑のザックに収めました。重さは、T氏も私も18kg前後?

それでも「初日は辛い」と、お互いに慰め合った一日。(笑)

空はこの頃から曇り始め、雨がみぞれになり、そして雪に。気まぐれな春山の天候にやきもきしながら、18:00過ぎ就寝。

                            2/3に続く-










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