19日、登山イベントの仕事で、大菩薩嶺(だいぼさつれい)の東に延びる牛ノ寝通り(うしのねどおり)を歩きました。
この尾根筋は、山梨県大月市と北都留郡小菅村(きたつるぐん こすげむら)との境界にあたり、昔から大菩薩峠を越える甲州裏街道の一部として使われていたそうです。
「寝ている牛の背中に似ている」なだらかな道はとても快適で、ブナやミズナラの巨樹も出迎えてくれました。
登山口の松姫峠(標高1250m)。西(写真左奥)に、2000m級の大菩薩連嶺(れんれい)が連なります。
出発から30分も歩くと…
直径1m以上のブナ(橅/ブナ科)やミズナラ(水楢/同)の巨樹が、次から次へと現れました。
落葉している冬季は、その個性的な樹形一本一本が際立ち、どこか霊気のようなものが感じられます。
ヤドリギ(寄生木/ヤドリギ科)の造形も面白い(写真の丸い部分)。
落葉樹の大木に寄生し、相手の幹に根を食い込ませて水分や養分を吸い取る常緑小低木。黄色の果実は粘りが強く、鳥に食べてもらい、粘った種がそのフンとともに他の場所に付着し増えていく…という戦略。スゴイ…です。
北側には雲取山(くもとりやま・2017.1m)(写真右奥)~飛竜山(ひりゅうさん・2077m)、奥秩父主脈縦走路の一部が望めます。
南側に見えるはずの富士山は、本日は残念ながら雲の中でした。
小菅村へ下る道は、大菩薩を越える甲州古道の一部。多摩川上流域と甲府を結ぶ交易路として栄えた道は現在、登山者・ハイカーの憩いの道として利用されています。
ふと上空を見上げると、シラカバ(白樺/カバノキ科)の白い樹皮が、青い空に映えていました。
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