告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

ハイチの日本人マザーテレサ

2010年05月25日 | Weblog
昨日、放映されたNHKクローズアップ現代のタイトルはハイチを救えというものだった。登場したのは83歳のハイチで活動する女医さんだった。マザーテレサさんは医師ではなくて看護士さんだったのでは・・・細かいことはさておき、女医さんがハイチに渡ったのは49歳の時。もともと結核の研究を専門分野としており、ハイチは結核での死亡率が世界1だったことから、現地に渡り、その後現地で医療活動に従事しているという。女医さんの名前は須藤昭子さん、その姿からはクリスチャンのようだ。尊い活動からは、医療は単なるビジネスではなく、宗教とは密接に繋がる人道的な活動でもあることを再認識させられた。

今年1月の大地震によりハイチは壊滅的な打撃を受け、病院に患者が殺到した。結核治療施設にも一般の病気の患者が訪れ、接触による結核感染の拡大の恐れが増しているという。さらに、耐性菌が出現することが危惧されているという。病院への飲料水の供給がストップする危機的な状況。事態は深刻である。結核、ハンセン氏病、エイズ、そして貧困が複雑に絡み合って脅威が拡大しつつあるようだ。

結核といえばストレプトマイシンなど現在では抗生物質によって治療される。かつては丸山ワクチンも結核のための薬だった。日本においても死亡率第一位の座を占めてきた。丸山千里医師も旧制中学を卒業する直前に肺結核におかされ、3年間の闘病生活を余儀なくされた。希望のない、暗い日々であったという。ワクチンがあれば、この難病が救えるのではないかと考えたという。

結核に対する化学療法剤 ストレプトマイシンやパス、ヒドラジットが出現したことで、ワクチン療法は忘れ去られた。丸山医師は、それでもワクチンの研究を続ける。やがて肺結核にも効果を示すようになり、空洞の縮小、そして消失に、きわだった効果を発揮することがわかった。さらに、化学療法の効き目がなくなった耐性の菌をもった結核患者にも効果をあげた。忍耐強くワクチンの改良につとめ、結果的にはこれが幸いした。ハンセン氏病の治療に効果をあげ、さらにはガン治療の道へと続く。 丸山ワクチンへの評価については微妙な現状ではあるが、現役ガン患者である私は、精神的な部分を含めて恩恵を受けている1人だ。