告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

ガンに対する疼痛ケア

2009年03月07日 | Weblog
ニュースによると自殺者が最近増えているという。昨今の経済事情から、職のない若者との関連性が取り上げられていた。しかし、今までは、病気を苦にしたという理由が自殺者の大半を占めていた。病気で苦しむより、死んだほうがマシと考える人が多いということか。 

がん患者としての立場からは、大きな病気になれば治療に費用がかさむとこと、そして、周囲の人に世話をかけることになることが原因ではないだろうか、末期ガンの場合は、痛みがひどくなって死んだほうがマシという気持ちになるのかも知れない。

せっせと図書館通いを続けている。 昨日 借りてきたのは緩和ケアノートのようなものだ。 ガンの疼痛治療にはどんな薬が使われるのか、どのようなケアがおこなわれるのか、事例から考える終末期の医療についてかかれてある本を読んだ。

50代の女性、肺がんの手術後、化学治療が行われたが、その後、肺内転移と肝転移が発見された。一ヶ月前より食欲不振、倦怠感、呼吸困難が増強してきて緩和ケア病棟に入院した。生命予後は1週間と考えられている。

家族の共通の望みは「できるだけ長生きしてほしい」と「苦しませたくない」だ。しかし、そこに立場によって微妙に考え方が違っているという。 患者は「最後は苦しまないようにしてほしい。眠った状態でもよいから苦痛なく、穏やかに逝きたい」と鎮静を希望した。夫は「がんばってきたから、もう苦しまないようにしてほしい」と願った。しかし、長男、長女は「いままでがんばってきたんだから、少しでも意識は保ってほしい。一日でも長く生きてほしい」と訴えたという。鎮静を行うことで意識がなくなり、会話が出来なくなることに強い抵抗感を示したという。 苦痛緩和のために鎮静をおこなうと、それによって患者の命を縮めるという誤解が一般に信じられている。 

この先治療を続けても死ぬと分かっているガン患者の場合だけは、本人が納得し、医師も同意している場合には安楽死を認めるという法律があれば患者は安心できる。自殺者も減少することだろう。