祖父の本棚から.松浦総三・著,『天皇裕仁と東京大空襲』を読み終えた.
全体としては,東京大空襲をテーマに,昭和天皇の戦争責任を告発する内容であるが,文脈は論理的であるとは言いがたく,むやみに天皇を非難するだけの調子が目立つ.言ってみれば,エッセーの集合体といった印象.
しかし,読み進めると,きらりと光る名文が混じっているから侮れない.たとえば,天皇の松代大本営行きを,フランス革命におけるルイ16世逮捕劇に重ねるくだりには,一本取られた.また,「天皇制マスコミ」への眼差しは,終始一貫して冷静である.
松浦総三:『天皇裕仁と東京大空襲』
大月書店,1994
ISBN4-272-52031-8
全体としては,東京大空襲をテーマに,昭和天皇の戦争責任を告発する内容であるが,文脈は論理的であるとは言いがたく,むやみに天皇を非難するだけの調子が目立つ.言ってみれば,エッセーの集合体といった印象.
しかし,読み進めると,きらりと光る名文が混じっているから侮れない.たとえば,天皇の松代大本営行きを,フランス革命におけるルイ16世逮捕劇に重ねるくだりには,一本取られた.また,「天皇制マスコミ」への眼差しは,終始一貫して冷静である.
松浦総三:『天皇裕仁と東京大空襲』
大月書店,1994
ISBN4-272-52031-8
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