先日買った本を読み終えた.田上孝一・著『はじめての動物倫理学』.
ペットから畜産動物,野生動物に至るまで,人類による動物たちへの抑圧と搾取の実態を告発し,徹底したアニマルライツの立場から,解放の必要性を論じる.その記述は整然かつ論理的で,倫理学や社会主義の各研究にも参照する力作であるが,著者はこれだけ調べました,知っていますという,単なる「ひけらかし」の域を出ておらず残念.とりわけ,現状の改善に向けて,読み手に考えさせ,より広い議論へ導いたり,具体的な方法を提案したりしないのには,なんとも肩透かしを食うようである.
田上孝一: はじめての動物倫理学
集英社,2021,
ISBN 978-4-08-721160-3
ペットから畜産動物,野生動物に至るまで,人類による動物たちへの抑圧と搾取の実態を告発し,徹底したアニマルライツの立場から,解放の必要性を論じる.その記述は整然かつ論理的で,倫理学や社会主義の各研究にも参照する力作であるが,著者はこれだけ調べました,知っていますという,単なる「ひけらかし」の域を出ておらず残念.とりわけ,現状の改善に向けて,読み手に考えさせ,より広い議論へ導いたり,具体的な方法を提案したりしないのには,なんとも肩透かしを食うようである.
田上孝一: はじめての動物倫理学
集英社,2021,
ISBN 978-4-08-721160-3
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます