今月11日から28日まで日比谷のシアタークリエで上演されているミュージカル「キューティ・ブロンド」を観劇してきました。
2年前にも上演されていたこのタイトルですが好評につき再演となりました。
ここシアタークリエは女性向けとして作られた劇場で、上演されるタイトルもそういったものばかり。
客層も9割以上女性で男性客はほんとに少なくアウェー感しか無いのですが……
んー、知った顔がチラホラと……
このキューティ・ブロンドは神田沙也加さんが主演なのですがぼくの目的はもちろん
えみつんー!
新田恵海さんが恋のライバルとして出演しているからですね。
再演といっても前回から結構間が空いたので役づくりや解釈などもキャストそれぞれの中で熟成されており、かなり進化を果たしていました。
えみつん演じるヴィヴィアンはより嫌味っぽくそして高笑いもより高らかに。
主人公エルを振るワーナーのチャラさはよりチャラく。
だけどその滑稽さが増した分憎めない可愛さも出てきました。
本格ミュージカル観劇初体験だった前回にくらべ今回はじっくり楽しめました。
そしてやっぱりえみつんは凄い。
全キャストの中でも犬のブルーザーの次に小さなえみつん。
恋のライバルであり嫌味な役どころとしては主役の神田沙也加さんより高身長である方が望ましいのにそのハンデを覆し小さな身体を誰よりも大きく動かし熱演。
足の長さが見栄の良さとなるアイリッシュダンスも誰よりも大きく蹴り上げ全くその低身長を感じさせない。
その一生懸命さにひたすら心の中で声援を送っていた初演だったのですが再演の今回はヴィヴィアンを自分のものにする時間も長い分少し余裕も垣間見れ安心して観ることができました。
「素晴らしい」というより「楽しい」演目と言えるこの作品。
だから「レ・ミゼラブル」や「オペラ座の怪人」等のビッグタイトルと比較してくだらないと評してしまうのは無意味でしょう。
堅苦しさや説教臭さは一切無し。
とにかく見ていてハッピーに……なれるかはその人次第。
原案原作がそこそこ古いので描かれている価値観や倫理観が現在とは少し違い、ゲイネタや女性のセクシャルアピールを強調する場面では不快と感じる人もいるかも。
また良くも悪くもアメリカらしいお話なのでアイルランド移民の歴史とかを知らないとちょっと???となるところもあるかな。
宗教迫害や飢饉を逃れるためという切羽詰まった理由があった初期の移民はともかくとしてゴールドラッシュに湧く新大陸に百万の富を夢見て渡り移ってきた多くのアイルランド移民たちが夢破れ落ちぶれヒッピーとなった家系であるであろうデューイ。
そしてワーナーが憧れるのはその対局であるアイルランド系成功者の代表と言えるケネディ家。
そのへんの面白さはなかなか我々日本人にはわかりにくいところかもしれない。
映画「タイタニック」を見ればアイルランド系移民の空気感や彼らが愛したアイリッシュダンスのことがわかるかも。
重要参考人はゲイ?それともヨーロッパ人?の裁判シーンでの曲がちょっとガーシュインっぽさを感じたのもそのヨーロッパ人のワードから「パリのアメリカ人」からのイマジネーションかな?と思ってみたり。
海外発のミュージカルということで、そういった見方をすればまだまだ楽しめるかもね。
東京公演折り返しの22日は女子会デーということで公演終了後メインとなる女性出演者4人が登壇しトークステージが設けられました。
やっぱり神田沙也加さんはオーラがあり見惚れるわー
そしてえみつん
もういつものえみつん平常運転。
まさかこの舞台においても恐竜愛や料理ネタを出してくるなんてw
プログラムに掲載されているリハーサル風景での写真でえみつんが着ているTシャツは「オコジョとヤマネ」さすがです!
そして彼女のコメントに泣く
東京公演は完売しているらしいのですが、その後は山形、静岡、愛知、大阪、広島、福岡、長野、富山と回っていき、場所によってはまだチケットもあるようなのでぜひ!