◇下北沢「七草」

食いしん坊仲間たちと、下北沢の和食、七草へ。
店内は、椅子席10名とカウンター4名がマックスのこじんまりした民芸調。
友人持参の小布施ワイナリーで醸造された日本酒を頂く許しを得て、食事のはじまりです。

まずは人参のすり流し。
あくまで野菜をひきたてる、出しゃばらない出汁の旨味に、これからの料理への期待が。
続いては、金時草とえのきのおひたし、焼き柿に大徳寺納豆、くるみ、薄味に煮たくわい、牡蠣の時雨煮、焼き酒粕の味噌和え、以上の盛り合わせ。
さらに、蓮根しんじょうの葛あん、金時豆と海老芋の揚げだし、焼き蕪と利休麩のからし胡麻和え、豚バラ肉と大豆の味噌炊き、きのこ雑炊と香の物。
アルコールは、続いて初孫を。
最期に甘味として、丸く角をとった豆腐を寒天に閉じ込めた「氷豆腐」、林檎とクランベリーのグラッセ、糠と黒胡椒のクッキー。

あたしが打ちのめされたのは、炙り焼きにした食材の旨味。
柿と蕪はどちらも皮ごと炙り焼き。
柿の皮の焦げたところは、焼き芋みたいな味で、ここに大好物の大徳寺納豆ですからね、これは降参!
焼き蕪の和え物に利休麩が入ってるところも、利休麩Loverなあたしとしては急所を突かれましたねー。
焼いた蕪、利休麩、蕪の葉に、和えるといっても重ねる感じのミックス加減が、これまた素敵。

以前から疑問として抱いていた、「和食に刺身は必須なのか?」の問いに、見事に答えてくれたところもあっぱれ。
普通の食材を、シンプルな料理法でありながら、高いレベルの逸品に仕上げる腕。
厨房には女性二人のみ。
とにもかくにも、至る所にセンスがきらり!な、素晴らしいお店、ぞっこんです。

   
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