◇11月の大夢

11月のお題は「頂きます」。
日本の食卓での挨拶「いただきます」は、命を頂き私の命にかえるという食材への感謝を表すもの。

新嘗祭の月、床飾りは稲穂に鋤と羅臼昆布、鰹節にお塩。
和食の基本となる食材を愛でつつ、お米が主役の献立です。


まずは炊きたての新米。しゃきっと気持ちが新たになるような味わいです。
これに、あわびと昆布のお吸い物、素材そのものを味わい、新米の美味しさがさらに引き立ちます。
さらに新米をよそっていただき、脂ののった鰆と墨烏賊のお造り。
鰆は辛子が合うんですね、それにしても、脂ののり方が半端ない…。
揚げ物はカマスの酢締めと、お米といっしょにふっくら煮た蓮根のてんぷら。


強肴は甘く煮た柚子釜にもってのほかの白和えを詰めて。
下には春菊のんおひたしと寒天で、いろいろな味わいが合わさってなんとも言えない美味しさです。
すずきの塩焼き。
お出汁で炊いた海老芋の竜田揚げに、小松菜と椎茸。
水菓子はとろとろに熟した柿に濁り酒のゼリー、梨の食感が添えてあります。


水引のかかった重箱に銀杏をかたどった彫金の皿が添えられており、中には、色とりどりの紅葉が三種。
色づいた葉をかき分け、小豆あんを入れた慈姑の亥の子餅を探り当て、最後に薄茶を頂きました。
収穫の秋を満喫した楽しい演出、今日も美味しいひとときでした。
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