まど

細く開いた窓を覗いてみると、そこにはNikonD70Sを前に困惑している女がひとり・・・

椿に呼ばれた日

2008-04-16 12:48:51 | Weblog

家の近くに、玄関の両側をずらりと様々な椿を並べて咲かせているお宅がある。

春になるとそれぞれが競うように咲いて、通る人の目を楽しませてくれるので、どんな方が作っておいでなのかと思っていたら、あるとき、木の間でうずくまって掃除をしていらっしゃる小柄な白髪のご婦人を見つけた。
 その時は黙って通り過ぎたが、先日椿の花の下でお見かけしたとき、
「素敵な椿ですね。いつも春になると楽しませていただいてます。」と声をお掛けした。
椿夫人(そうお呼びすることにする)は喜ばれて、お好きなら今度挿し木にして差し上げますよ、と言って下さった。

昨日、東大の椿を撮りに行こうと出かけたら椿が呼んだのか、椿夫人が庭へお出ましになっている。
ご挨拶をしたら、「今日、実生で出たのを見つけたから。鉢に移して置いておくから、持っていらっしゃい」と言って下さった。

私は、すっかり嬉しくなって、「必ずお寄りします」と約束して出かけた。


さて、写真のほうは昨日の投稿のとおりだが、そのあと東大から根津を通って上野へ出て、「国宝・薬師寺展」を観た。
展覧会の売店を覗くと、たくさんの椿の造花が出ている。(これも売り物)
これは薬師寺の「花会式」と呼ばれる、十種の造花をご本尊に供える行事の、今年のメインの花が椿なので、ということだった。
おや、また椿・・・・、この展覧会も椿に呼ばれたか、と思った。

造花はなかなか風情があって良かったので欲しかったが、なにせうちにはネコがいる。齧られるか倒されるかが関の山なので、椿つながりで、こちらを求めた。

薬師寺 散華

さすが、薬師寺ともなるとオリジナルの散華があるんだなー。
しかも、小倉遊亀!
この他にも、いろんな画家さんが散華に相応しい絵を描いているので、人気があるようだ。これをコレクション始めたら嵌りそうですなー。