はっきり言って、この社説を書いた人(論説委員?)はトライアスロン、そしてスポーツ全体のことを知らないのだろう。。私はこの論説委員とはまるっきり反対意見を持っている。
そもそも人口減に歯止めがかからないのに、トライアスロンの参加数を増やすって、運営する立場のことを考えたことあるの?スポンサーを募ったり、それがだめだったら参加費を値上げしたり問題は山積みだよ・・・中国新聞スポンサーになってくれるの?参加費が高い大会に誰が出場するか?島の人口が減っているのにだれが運営するのか?社説によれば島民の半数近くが携わっているという。その人数が減っているのにどうして負担がかかるような参加者を増やすことができるのか?昨年この大会で死者が出ているし、参加者を増やすというのは選手の安全面を考えても負担がかかるというのは容易に判断できると思うが・・・トライアスロンのスタート直後、水泳でのバトルは激しいものがある。このバトルに巻き込まれて大量の水を飲んでしまうとか、ゴーグルが外れるとか・・危険がいっぱいなのだ・・・参加者が増えれば増えるほどここの部分の監視を補強しなければならない。。運営サイドは参加者増は考えないでしょう。。トライアスロン大会の運営の質が低下しても良いんだったらかまわないんだろうけど・・・
要するに私はさぎ島のトライアスロンの大会は現状どおりで全く問題がないと考えている。大会を存続させることに意味があるのであって、運営者サイドに負担がかかるようなことはできるだけしないほうが良いと思う。それがトライアスロン大会の継続のコツだろう。
私は以前、広島県トライアスロン協会の理事をしていた。なので内部面のことを少々は知っている。選手として2回ほど出場したこともあるのでこの大会の雰囲気も論説委員よりは知っている(はず)。
わたしはこれまで、いろんなトライアスロンの大会に出場してみて、この大会の大きな問題点は二つあるように思える。
一つ目は佐木島内で出場全選手を受け入れることができる宿泊施設がない。
二つ目は上記の理由でまともなカーボパーティができない。だから盛り上がらない。
私はこれまで、愛媛県中島大会、香川県小豆島大会、広島大会に出場したがどれも、島内で全出場選手を収容できる宿泊先があった。故に出場選手が全員参加のカーボパーティが賑やかに開催できる。この部分が町おこしとか島おこしの一番の目的だったはずだ。島の人間・大会関係者と参加者が大会前日にトライアスロンを肴に語りあう。もちろん、翌日はレースが控えているのでアルコールは少なめで・・・これができないわけだ・・・
論説委員も一度はトライアスロンに参加してみたらよいと思う。交流とはどんなものか体験したら?データとか統計だけで語ることができない部分もあることを身をもって知るべきだ。私の感覚では国内のトラアスロン熱は確実に弱まっている。私が愛媛県松山市にいた頃に所属していたトライアスロンチームは既にないし、私が広島に帰ってきて、トライアスロンチームが自然発生的にできたがそれも今はない。大体広島県トライアスロン協会の会員が全盛時に比べてどれだけ減少している事か・・・トライアスロン愛好者というよりも、トライアスロンを構成する水泳・自転車・ランニングを単体で愛好している人が、つまみ食いでトライアスロンをしていると言うようにしか私には感じられない。
いまは自転車のみとか、ランニングのみの愛好者が爆発的に増えていることは論説委員は知らないんだろうか?
東京マラソンに端を発し、一部のエリートランナーしか走れなかった大会がことごとく、市民マラソンに姿を変えつつある。近隣の大会で言うと陸連登録者しか参加できなかった愛媛ラマソンや防府マラソンは今や制限時間も延びて市民ランナーでも参加できるようになった。全国で見ると先ごろ行われた北海道マラソン、長野マラソン、など1万人近いランナーが一度に走ることができる。たかだか400人規模のトライアスロンと経済効果がどれだけ違うのか??論点が違うだろ!!
もっと言うと2010東京マラソンは約20万人が参加申込したという。参加できるのは約3万5千ということは、16万5千は東京マラソンを走ることができない。。落選したわけだ。ここに目をつけて、この16万5千の受け皿を関西地区が一手に引き受けようとしている。今年の12月に手始めに平城遷都1300年と称して『奈良マラソン』が開催される。(ちなみに私は今年参加する。)来年再来年と『大阪マラソン』『京都マラソン』『神戸マラソン』が市民マラソンとして開催される予定らしい。大阪や京都、神戸の町を42km走ってみたいというランナーは多いはずだ・・だから参加申込も多いはず。
当地の広島ではなぜそんな簡単なスポーツ嗜好の流れが読めないのか不思議でならない。中国新聞の論説委員がこんな社説を書くようでは広島県下のスポーツは未来はないだろう。
広島にはオリンピック選手を輩出する中国電力があり、高校駅伝では全国優勝する世羅高校がある。しかし、全国から広島に集まって行われるような市民マラソンはない。11月に行われる広島平和マラソンじゃもの足りねーよ~~都道府県対抗男子駅伝は確かに良いが、それは一部のエリート選手が参加するに過ぎない。経済効果を考えるならば、そしてなによりランニングもっというと健康なスポーツ愛好者を増やす絶好のチャンスと考えて、最低2万人規模の日本陸連公認の市民マラソンをこの広島の地で創設すべきだと私は切に希望する。
一部のエリート選手だけが原爆ドームと宮島の世界遺産をめぐるコースを走るのではなくて、全国から市民ランナーに集まってもらい世界平和と歴史に触れることのできる広島でしかできないマラソンコースを設定できるのに・・・なぜしないのか?私は不思議でたまらない。
広島市の秋葉市長はほとんど1回しかできないオリンピックなど招致せずに毎年恒常的に開催でき、国内だけでなく全世界にエントリーを求めるような大会を創設すべきだと私は考える。そのために中国新聞などの平和への取り組みをするメディアは後押しをすべきだと思うのだが・・・
350人程度のトライアスロンで交流観光も確かに大事だが、大局的に見てより多くのスポーツ愛好者が参加できる大会をつくり、盛り上げるべきだ。細かいことを言っているようでは、話にならない。論説委員さんまずスポーツの「ス」の字から勉強したら?そして、広島で市民ランナーやサイクリストが参加できる大会を創設する手助けをしてあげて!といいたくなる。