広島チームは総合3位・・・結果的には・・・
選手は全員が精一杯ベストを尽くしているとはわかっているが・・1区で42位というのは致命的であった。先週の女子は最下位スタートで総合30番台だったように記憶している。とはいっても男子の場合、大学社会人の3区に中国電力の岡本選手がエントリーしているので二桁台のごぼう抜きが期待できると思ったが、あまり振るわず区間6位の9人抜きで順位は第3中継所ではまだ31位でトップとの差は1分2秒差。
広島県チームの高校生は1区4区5区全てが世羅高校だ。世羅高校といえば昨年の全国高校駅伝で2位となったが、その原動力はまるっきり外国人留学生のものだ。留学生に襷が渡ったときにあった差をひっくり返し、更に貯金まで作って次の区間に襷を渡した。その貯金を西京極陸上競技場のゴール約300m前で使い果たし、鹿児島の鹿児島実業に抜かれて2位となった。全国で2位と言っても国内選手はそんなずば抜けた記録は持っていない。3人とも持ちタイムは14分30秒前後だ。高校生区間すべて13分台の記録を持っている選手がいる県もあった。1区は高校生エースまたは準エース区間だから、1区の遅れは致命傷になることはわかっていたはずなのに・・・
1区の遅れをコツコツ返して、5区の高校生区間最長の8.5kmで松井選手が区間6位になり、健闘して17位まで順位を押し上げた。このころテレビ中継ではトップがどちらが勝っても初優勝ということで宮城と栃木がメインで映され、さらに優勝候補の長野と兵庫にカメラが向き、広島チームの姿など全く映りもしなかった。。
最終7区に入っても、最初は栃木と宮城、長野が広島の中心部に入って宮城をかわして2位に浮上すると1位栃木と2位の長野の差に注目が集まり、後方ではだいぶ開いて兵庫が追ってくるという展開。このときにはまだ広島。鎧坂選手の姿は影も形もなかった。
城南通りに入って、1位2位の順位が確定しかかった頃、何と4位グループに初めて広島・鎧坂選手の姿が現れてびっくりした。解説の宗さんも驚いていた。さらに最後の平和大通りの直線では前方を行く3位の兵庫をとらえて3位集団となり、一体何位でゴールするのかと思えば、さすがに地元の声援が力となったのだろう。集団のトップすなわち3位でゴール。42位発進でトータルで考えると39順位を上げた計算だ。14人抜きの区間2位の快走だから当たり前といえば当たり前だが。。勝負は時の運。来年頑張ってもらいましょう。。
それにしてもすごかったのは、3区の長野・村澤選手の走りだ。まだ19歳なのに堂々の区間1位。26位で襷を受け、一時はトップに出たものの、力を貯めていた兵庫に最後に抜かされて僅差の2位。すごいとしか言いようがない。。
そして、テレビ解説の宗茂さんも的確だった。タイムや展開予想をズバズバ的中させて、これまたさすがというほかなかった。私は宗さんの解説はとても好きだ。話がわかりやすいし、データに基づく解説はとても納得がいく。選手の心情や選手のしぐさで体調がわかったりするのは宗さん自身がトップ選手だったからに他ならない。
一流選手の走りを間近で見るかとができる広島人はなんと喜ばしいことか・・・