Mac 上で Windows を動かす VMware Fusion というものがあります。Windows 上でなければ動かないアプリケーションを動かすことが出来ますので、とても便利です。
=== 動作確認環境 ===
Mac OS X 10.4.11 (Tiger)
VMware Fusion 1.1.3
Windows 2000 SP4
Windows XP Professional SP3
Windows Vista Home Basic
=== 気をつけるべき点 ===
VMware Fusion の標準設定では、仮想マシン(具体的には、ハードディスク上の大きなファイル)を、書類フォルダの中に作ります。
FileVault を「入」にしている場合、書類フォルダ、ピクチャ等を含む個人フォルダの内容が暗号化されていますが、この暗号化されたフォルダの中に VMware Fusion の仮想マシンを置くと、問題が起こる場合があることが確認されています。
VMware Fusion 上で動かしている Windows を「スタンバイ」にすると、Mac OS がハングしてしまい、その後、Mac OS が二度と立ち上がらなくなる、という問題です。
Mac OS がハングして操作不能になるので、電源スイッチを数秒間押し続けて、強制的に電源を落とし、再度電源を入れて立ち上げると、パスワード入力の画面でパスワードを入れたところで、OS の起動処理が止まってしまいます。
Mac OS の機能として、FireWire で他の Mac とつなぎ、他の Mac の外部ハードディスクとして使うという機能(ターゲットモード)があります。Mac OS が立ち上がらない状態になってしまっても、ターゲットモードで他の Mac の外部ハードディスクとして繋げば、その内容を読み出すことが出来るのですが、個人フォルダの内容が暗号化されてしまっているので、その内容を読み出すことができません。
VMware Fusion のリリースノートを見ますと、この問題は、VMware Fusion 1.1.1 で解決されたことになっていますが、解決されたのは Mac OS X 10.5 (Leopard) だけなのか、私が使っている Mac OS X 10.4.11 (Tiger) では、解決されていない問題です。(一度、Mac OS X (Tiger) をインストールし直した後、再現テストを行い、問題が再現することを確認しています。)
この問題を回避するには、仮想マシンを FileVault で暗号化されていないフォルダに置けば大丈夫です。私の場合は、
Macintosh HD / ユーザ / VM
というフォルダを作り、その下に置いています。
なお、仮想マシンと Mac の間でファイルのやりとりを行うための「共有フォルダ」は、FileVault で暗号化されるフォルダに置いていても大丈夫です。私の場合は、
書類 / VMware
というフォルダを作って共有させています。