信州山里だより

大阪弁しか話せないの信州人10年目。限界集落から発信している「山里からのたより」です。

平成二十三年 元旦  初詣

2011年01月01日 22時07分56秒 | Weblog
2011年、平成23年元旦、明けましておめでとうございます。
昨年は仕事もかなり抑制していたにもかかわらず、なかなかお便りできませんでした。で、「今年の抱負は?」と問われると、もちろん「マメにお便りすること」としました。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、元旦は恒例のわがムラの神社「Y神社」と、氏寺の「光明寺」に初詣です。
前にもお便りしたように、明治の廃仏毀釈によって「光明寺」は小さな小さなお堂が一宇のみとなってしまいましたが、欠かさずお参りしています。

神社への参詣は、大晦日から元旦にかけてお参りする「二年参り」をする人もいますが(私たちも雪深い時に1度だけやりました)、普通は午前10時から始まります。

そうそう特筆すべきことがあります。雪が全く無いことです。まるで春。こんなことは7回目のお正月で全く初めてのこと。西日本では大雪だそうですが、わがムラでは考えられないことです。

ちょうど10時。この神社も無住なので他の神社から来ていただいた神主さんにより、上り段下から参詣者に向かってお祓いすることから始まります。
今日は私たちが一番乗りでしたが、2、3分ほど遅れたので、あの長い石段の途中でお払いを受ける、ということになりました。

拝殿に到着し、お賽銭を入れ、2礼2拍1礼して家内安全、家族健康、村内安寧、五穀豊穣と、それはそれは盛り沢山のことを念じました。
それを終えると、拝殿内に座っている、当番の神社氏子役員や組長さんに、式の進行を妨げないようにしながら新年のあいさつをします。
当番の皆さんがそれに温かく応えてくれて、それぞれにあいさつを下さったり、「この前は○○について、ありがとうね」とか一般会話もしました。ほんとうに嬉しいことです。

私、家内、大晦日に帰ってきた息子夫婦が順番にお参りし終えると、それぞれがお神酒を頂戴し小さなお札を頂いて、元旦のお参りが無事終了。


その間、次々とムラ人が参詣にきて、その方々みんなと挨拶を交わしました。これがなんともいえない暖かな穏やかな「ムラの神社の初詣」の雰囲気を高めてくれますし、みんなと「顔見知り」「知り合い」を実感として感じるのです。
なかには「この方は?」と聞く人もあり、そんなときは「息子夫婦です」と何故か胸を張って応えていますし、「帰ってきてるんやね、賑やかになって」なんてその方も微笑を返してくれたりします。



そこから数分離れているお寺へ。

ここをお参りし終えると、ちょうどそこに年賀状を配っている郵便配達の津田さんがバイクで通りがかって、手を上げて会釈。

まるで「フーテンの寅さん」の映画の1シーンのような元日の午前でした。

経済的には決して豊かとはいえないけれど、私はこのムラが好きです。私はこのムラを愛する。

日本国中点在するこんなムラを、「グローバル化」や「新自由主義」、郵政民営化と同じ詭弁で固められた「TPP」という名のもとに決して消滅させてはならない。私は強くそう思っています。