信州山里だより

大阪弁しか話せないの信州人10年目。限界集落から発信している「山里からのたより」です。

機械貧乏

2008年03月27日 23時09分38秒 | Weblog
昨日の夕方から『残条カッター』(イナワラや小枝などを裁断する機械)を整備しはじめたら、思いのほかてこずって昼過ぎまでかかりました。
機械内部に溜まっているイナワラくず、リンゴの剪定枝くず、萱(かや)くずなどを取り除き、油と埃でこてこてになっているのをワイヤーブラシで擦り取り、給油箇所には油を注ぎ、刃を砥石で研ぎ…という作業をやりました。作業中に機械がストップすると、それはそれは惨めです。
小型管理機(耕耘機? 耕耘機と管理機の違いが未だに良くわかりません)も チョークを引きリコイルを引っ張るとエンジンはかかるのですが、チョークを戻すとエンストするのでこれも見てやらなくてはなりません。

農機具は価格がホントに高い。田植え機、脱穀機(ハーベスターともいう)、刈り取り機(バインダー)など、1年のうち1日か2日しか使わないのに、それぞれが20万以上もする。また、1年で1日か2日しか使わないゆえ、機械の調子を維持するのが難しく、大概は使う前にはなんらかの整備が必要となる。
私は不耕起(耕さない)農法をやりつつあるので、一般的に使用頻度が高いといわれる小型管理機さえあまり使わないので、持っているのはもったいないといえばもったいない。しかし、こうした機械類がなければ、能率は上がらないどころか、体力的にもきついだけでなく、作業そのものができないことだってある。

新米百姓の私でさえ持っている機械を思いつくままにあげていくと、エンジンのついているものだけでも、田植え機、ハーベスター、バインダー、中型耕耘機、小型管理機、動力噴霧器、クローラー運搬機、残条カッター、軽トラ、背負い噴霧器、チエンソーなどなど。知らないうちに「集めるのが趣味か?」と言われてもおかしくないほど溜まりました。
これをすべて新しく購入するとなると、莫大なお金がかかります。儲かるのは農協とメーカー。農家には『機械貧乏』という言葉がありますが、確かにそのようですね。



土浦や岡山の事件。
被害者や被害者につながる人々、さらに加害者につながる人々。なんと言えばいいのか、気の毒の極みとしか言えない。
そして加害者。これからの長い一生を重い荷物を背負って歩いていく姿を思い馳せると、可哀想としか言いようがない。
2人とも、形の変えた自殺、のように思う。
畠山鈴香。
体から溢れ出るはちきれんばかりの生への恋慕が、わが子を邪魔と映った。この子も可哀想と思う。

この3人に共通するのは、『自らの理性的な意志』ではなく、閉塞感から生まれた『内からのまだ名づけられていない力』によって罪を犯した。切なく思う。

こんな考えだから、裁判員に指名されたくないなぁ。