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※症例は患者様の同医済み.

虫垂炎(盲腸)には鍼灸治療!?

2014-04-29 15:11:09 | 内科(風邪.呼吸器.胃腸.消化器)
あるところに仲良しのキツネとタヌキがいました。
キツネさんとタヌキさんの家は離れていてその間には山があります。
キツネさんがかぜをひいたと聞き、タヌキさんはお見舞いにいくことにしました。
タヌキさんは山を登って頂上についたところで、牛と蝶がいました。
さてキツネさんの病名は?


盲腸を医療従事者はアッペと言いますが、虫垂の「appendix」からきていると思われます。
解剖学的に、盲腸=虫垂ではないのでそのへんは曖昧に使用されている傾向ですね。もちろん専門でやっている医療機関はきっちり分けているでしょうが。

盲腸(虫垂炎)の手術はリスクが少ないので新米の外科医がまずやるというのを昔 聞いたことがあります。
そういうことで虫垂炎は手術すれば予後がよい病気の一つとなってます。
ただそれは手術すればということであって急性虫垂炎では、ほっておけば腹膜炎を起こすとも聞いたことがあります。

昭和のある鍼灸書に、日本の鍼灸師が中国の鍼灸を見学に行ったときのことが書かれてました。
日本では白い巨塔がヒットし外科手術の技術が高度成長期とともにどんどん上がり、科学がすべてを凌駕しつつあるという時代背景だったと思います。
そんな中、中国の鍼麻酔が報道され、世界の医療関係者を驚かせました。
それで日本の鍼灸関係者も中国の医療機関を見学します。
その中で中国では虫垂炎も鍼灸治療適応として治療していることへの驚きが書かれてました。
もうその頃は急性虫垂炎は手術ということが常識とされていました。
しかしそれを知ったとしても日本で急性虫垂炎を鍼灸で治療することは勇気もいるし、腹膜炎を起こし訴訟にでもなったらたいへんです。
それに虫垂は無用の退化臓器であることからすなおに手術するほうがよいと思われてました。

しかし、その虫垂が無用どころか体の免疫システムにとって必要な臓器であることが大阪大などのチームの最近の研究で明らかになったそうです。
虫垂は、免疫細胞を作り、腸に供給し、腸内細菌のバランスを保っているそうです。
このことは英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表され、チームの竹田潔大阪大教授は「虫垂をむやみに取らない方が良い」と言われているようです。
そうなると鍼灸治療が選択枝の一つとなるはずです。
しかし実際に行うためのエビデンスはまだまだ不十分です。
腹膜炎のリスクを考えたとき、慢性のものから実績を積むしかないと思います。


盲腸を切った患者さんを思い起こせば、疲れやすいとか アレルギーがあるとか 免疫に関係ある訴えが多いように思えます。
人間の進化の過程で確かに不必要なものは退化しています。
しかしそれはかなり短いスパンで行われていて、親知らずは数百年前までは普通にあったみたいです。
何十 何百万年前から人間をやっていて 必要のないものはとっくに退化しているはずです。
そういうことを考えるとやはり必要だから存在すると思うんです。


【追伸】
冒頭のクイズの答えは「かぜ」です。


【勉強ノート】
虫垂炎で使用される経穴
闌尾穴
気海
腹結

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