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「ヘソ」の日にヘソで夏負けに勝つ!

2014-07-01 19:10:40 | 内科(風邪.呼吸器.胃腸.消化器)
6月30日は「ヘソの日」ということが新聞に書いてありました。語呂合わせでもなかろうし、何かのいわれでもあるのかと思っていたら、「臍(へそ)」というのは中心を意味するので一年の真ん中である6月のみそかにしたそうです。細かいことを言うと今年のど真ん中は7月2日になるはずですが、どちらにしてもこの時期は、梅雨のど真ん中でもあり、湿気と暑さで食欲不振や倦怠感などの体調不良を引き起こしやすくなります。いわゆる「夏負け」とか「夏ばて」「、暑気あたり」です。
鍼灸では、これらに対して、「神闕(しんけつ)」というツボがあります。、実は臍のことです。
ツボと言っても鍼を刺したり、直接お灸はしません。
どうするのかと言うと、間接的に暖めることをします。
例えば、塩やショウガ、ニンニクなどを臍の上に置いて、その上にモグサでお灸をします。
そういうことをしなくとも、もっと簡便な方法があって、「棒灸」というものを使います。
これは棒の先に火を付けて臍に近づけて暖めるものです。
しかし火のついた棒灸と臍の距離を長時間維持するのはたいへんです。
そこでそれをらくにしてくれる道具が販売されてます。
穴のあいたお椀のようなもので、それに棒級を差し込んで一番心地よい距離をネジで固定し、お椀を臍にかぶせるようにして使います。
だいたい15分くらいでしょうか。
下痢などを起こしていたらなお有効です。

最近では冷房が夏負けをさらに悪化させて、クーラー病とも言われてます。
極端な冷房は外気との温度差を広げ、人間の順応の幅を超えて自律神経の働きを悪くさっせます。
冷気は低いところに停滞しますので足は冷え、さらに頸や肩は冷えてこわばります。
夏負けを防ぐためのクーラーが冷えすぎて、本末転倒となっているわけです。
外気との温度差を5度以内にしておくことがクーラー病対策となります。
とは言っても接客業や、事務室に太った暑がりの暑苦しい上肢がいたりしたらそういうわけにはいきません。
そういう場合は、臍を暖めながら、足と背中から頸を暖めるような鍼灸治療をします。
応急処置として、使い捨てカイロを臍と頸の後ろの付け根につけ、足湯をするだけでもずいぶん違います。
あとは白湯を飲んだらOKです。
ただしこれらは冷えがある場合であって、暖めて不快であれば別のツボに行います。


道教の人体小宇宙説によれば臍は、地理的には崑崙(こんろん)山にあたると書かれてます。
崑崙山というのは中国の神話伝説上の聖山ですが、「崑崙」というツボもあります。
このツボは体の中心どころか末端のツボです。
腓骨を崑崙山にみたててそのふもとに位置する経穴という説明もありますが、中国の神話伝説上の天に近い山が、腓骨というのも小さいし、聖山とされているものが足の法にあるというのもいかがなものかと思ってしまいます。
ただ崑崙山の頂が北極星に向いているということが書かれていて、北極星は北の中心であり、五行では「水」にあたることから腎経・膀胱経を意味していると考えたほうがいいんじゃないかなとも思いました。

臍というのは中心という意味だけじゃなく人間の何か大切なもののたとえとしているような気がします。それが歪んでいたら、「へそ曲がり」とか「へそを曲げる」とよくない例えに使われます。
海外旅行に行くとおお金を腹に巻いておく人がいますが、臍に近いところにしてます。
大切なものはなんとなく臍の近くに起きたいという修正があるようです。
ヘソクリなんかはそういうことからきているという説もあります。


【蛇足】
嫁さんが治療してくれというので、うつぶせにさせ、崑崙穴に鍼をしようと思っていたら、巨大な袋はぎが目に入りました。
第2の心臓と言われているものまでごっついです。
おう!これこそ崑崙山。

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