ヒーリングノート[東洋医学 漢方薬 中医学 手技療法(接骨 整骨 整体 カイロプラクティックを除く) 鍼灸(針灸)]

真実は一つ!自然の理にかなった健康情報.
施術所 鍼灸院 治療院 趣味の話題.
※症例は患者様の同医済み.

介護老人保健施設での鍼灸治療のススメ

2013-09-14 08:49:11 | コラム
介護老人保健施設(以下、老健と記す)に入所されている方は介護保険の管理下にあるので歯医者は例外として、医療保険による治療はできません。
例えば家族と外出して鍼灸院へ行った場合、その鍼灸院は治療しても保険請求をすることはできません。

入所者さんが何らかの症状が出て併設している病院の外来受診をした場合でも、その際の検査費用等の医療費は診療報酬として請求できません。
そこで継続した治療が必要であるということになれば老健はいったん退所し、病院へ入院します。
実際はその治療費が高額であれば老健の負担となるので医療保険で請求できる病院へ転院するわけです。

ちなみに特別養護老人ホームでは自宅とみなされるので医療保険による訪問鍼灸やマッサージはできるようです。

話はそれましたが鍼灸治療に関しては、老健の担当医師から依頼を受けて行います。
具体的には厚生労働省老健局老人保険課からそのへんのことを県の医務課の担当者が詳しく聞いてくれたのでちょっと書いてみます。


まず入所者さんが鍼灸治療を希望した場合、老健の担当医師が病院の医師に依頼します。
そして病院側の鍼灸師に指示します。
それから鍼灸治療が始まります。
医療保険での請求はできないので本来ならば無料施術になるわけですが、治療費は自由診療として老健の入所者さんに請求することができます。
もちろん入所者さんとその家族の同意が必須です。

ただ、入所者さんの意思とは関係なく、老健の担当医師が鍼灸治療を勧めるか指示した場合、自由診療として実費請求はできないので、老健側が負担することになります。
この場合は「医療機関での鍼灸治療と訪問施術のススメ」でも書きましたが寄付をお願いするしかないと思います。

老健に鍼灸師を雇用した場合はどのようになるかわかりませんが、病院を併設している場合は、外来を含めて守備範囲が広いので病院側に席をおくべきと思います。

そもそも老健は在宅のためのリハビリ施設なので、退所するときに保険での鍼灸治療同意書を添えて自宅へ帰って地元の鍼灸院などで継続治療するという流れができれば理想なのですが現実は難しいところがあります。

老健にはデイケアも併設していますので、同様な考え方で通所されている方に鍼灸治療を施していいのか尋ねると、鍼灸治療自体をしてはいけないというのです。機能訓練の一環としてなので全く問題ないと思ってましたがちょっと驚きました。
どういうことかというと、鍼灸自体が医療行為とみなされるためサービス提供中に行うとサービス費用等の算定はできなくなるということです。
これは厚労省老健局老険課の見解ということで、文書で送ってもらうことになっているので、いずれレポートしたいと考えてます。
【参考】
鍼灸指示書は各医療機関によって形式が多少異なるとは思いますが、
だいたい以下の項目が必須かと思われます。


・書類作成日
・施設名
・・医師の指示か、本人希望か。
・ID
・患者の氏名、生年月日、性別。
・疾患名、内服、自立度、認知度などの情報
医氏名
・主訴
・特記事項

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。