物語シリーズ 終物語 第2話そだちリドルの数式その他
前回の記事の続きです。
【阿良々木くんと老倉さんの式】
阿良々木くんと老倉さんが対峙する背景に式がたくさんあります。
「128√e980」
小さくという式が見えます。
これはジョークみたいなもので、式の上半分を消すと「I LOVE YOU」となります。
阿良々木くんと老倉さんが向かい合う場面で「I LOVE YOU」が隠れているのは何か意味があるのでしょうか。
「E=mc^2」
有名なエネルギーと質量の等価性を表す式。数学というよりは物理です。
「S=klogW」
ボルツマンの関係式。エントロピーと状態数の関係ですが、ボクは詳しくないので詳細は他サイトに譲ります。
「ラプラス変換」
なんか妙にレイアウトがずれていますが下記のラプラス変換の式でしょう。
関数の微分、畳み込みなどについて、ラプラス変換の世界に行くと扱いやすくなるというメリットがあります。
「ラプラス逆変換」
上記ラプラス変換の逆、ラプラス逆変換の複素線積分を用いた表記です。
実際使うときは経路のチョイスにテクニックが要りそうです。
前回も書きましたがこの場面はわりと複素積分の式が多いです。
「テイラー展開」
関数を多項式で近似する式です。1話でのテイラーの定理から現れます。
剰余項によって収束する範囲が有限になりえます。(左辺の関数値は存在するのに右辺が収束しない場合がある)
「留数定理」
zにおいて正則であるfについて成立する式です。左辺のdzは不要なので正しくは
でしょう。
はzにおいて1位の極となり、そのローラン展開のn=-1での係数はf(z)になるので留数定理によってf(z)が取り出せるわけです。
「不確定性原理」
位置と運動量の測定の正確さの限界を示す不等式です。
多分ド・ブロイ波の式によって波長の短い波ほど運動量が大きいことから導かれるんじゃなかったかなあと思います。詳しくはwebで。
「三角関数」
高校で習う3つの三角関数の間に成り立つ式の1つです。
正直と覚えたほうが楽でしょう。
【モンティホール問題】
阿良々木くんと扇ちゃんが下駄箱でみつけた封筒にはモンティホール問題を意識した文が書かれていました。
結果としては扉を選び変えたほうが確率的には得なのですが、
変更してハズレだったら後悔が大きそうです。
はじめに扉を選ぶときにハズレだと思う扉を選ぶのが心理的に楽な気がします。
マリリン・ボス・サバントというIQの高さでギネスに載っている人が解答したことで有名なようです。
↑モンティホールのシーンでの扇ちゃんはかわいい。
【世界5分前仮説】
阿良々木くんと扇ちゃんの会話にでてきた「世界5分前仮説」。
人の記憶含めたこの世のすべてが5分前に作られたものだという仮説。
5分という具体的数字にはとくに意味はありません。
証明も反証も不可能でしょうから、仮説は永久に仮説のままでしょう。
時間的な広がりに対する懐疑が「世界5分前仮説」なら
空間的な広がりに対する懐疑は「水槽の中の脳」になるでしょう。
広い世界、宇宙はなくて、世界は水槽の中の脳に入力される信号である、という仮説です。
↓中学生時代のショタ版阿良々木くん