旅してマドモアゼル

Heart of Yogaを人生のコンパスに
ときどき旅、いつでも変わらぬジャニーズ愛

10000字にあふれる愛と、ピンクとグレーの光彩

2012-02-01 | ジャニーズ雑記

どっちから書こうか、そんなことを迷ってます。

迷ってても前に進まないので、思いつくままに書きます。

横山裕の『Myojo』10000字インタビュー
加藤シゲアキの処女作『ピンクとグレー』

二つはまったくジャンルが異なる読み物ではあるけれど、どちらも私の心に強く響くものがありました。
そして、なぜ、私は横山裕が好きなのか、なぜ、私は加藤シゲアキが好きなのか、わかったような気がしました。

インタビューが苦手な横山さんが、自分の過去を振り返って、質問に対して答える一言一言には、芸能界の崖っぷちも覗いてきた彼らしい謙虚さと、誠実さと、誇りと、自信があって、彼が選ぶシンプルでわかりやすい言葉はストレートに読み手に伝わってくる。
若さゆえに尖って、ひねくれて、自分で自分のチャンスをつぶして、結果、仕事を失いかけたことも、決して無駄な時間ではなかった・・・そう堂々と言えるのは、もちろん今があるからかもしれない。
でも、今に辿り着くまでの彼らの長い道のりを思うと、その言葉は勝者の奢りなどではなく、初心を忘れないため、己に向ける諌めなのではないか、そんな気がする。
メンバーへの圧倒的な信頼と尊敬を口にしながら、自分についてはわからないと言う横山さん。
言葉通りわからないのではなくて、彼の思考は自分自身に向かわないのだと思う。
彼の思考と視線は常に外に向かっている。その視線の先にいるのはメンバー、そしてファン。(ここではあえてeighterと言うのを避けます。インタビューで使われていた「ファン」という言葉を遣います)
自分たちを支えて愛してくれるファンを楽しませることが、横山裕の最優先事項。
普通アーティストであれば、まず自分の世界観というのがあって、それが最優先になるのだけれど、彼は違う。
彼のプロデュースの目指すところは「ファンに楽しんでもらうこと」。そういう意味で、彼はアーティストというよりはプロデューサーなのだと思う。
でも、不思議なのは、そうやって観る人を存分に楽しませながら、気づいたらそれが彼自身の世界になっていること。彼のソロコンサートはまさにそう。

ファンに楽しんでもらう・・・その気持ちが彼を動かす。
だからあの日も、それまでと変わらないクオリティのステージを彼は見せてくれた。
公演の中止という選択が彼の中になかったのは、彼のプロ意識の高さと、楽しみに来てくれているファンへの愛と感謝からだと思う。
アイドル誌のインタビューが、あの日の話に切り込んだことに私は衝撃を受けながら、でも、いつかは語られることだったんだろうなと思って読み進めた。
涙なしでは・・・という陳腐な言い方になってしまうのが悔しいけれど、あの青森の公演を思い出しながら、インタビューで語られる彼の話を読むと、ただただ涙があふれて止まらない。
そして、その重い悲しさを乗り越えて、オカンがそれを望むはずだからと、最後までソロコンサートをやり遂げたのは、彼の愛が生み出した強さ。
横山さんは決して強い人じゃないと思うんですよ。メンタル的にも。弱音は吐くし、拗ねるし、諦めるのも早かったりするし(笑)
だけど、彼が、メンバー、家族、ファンへ向ける愛情は底知れないほどハンパない。
愛が原動力だなんて、やっぱり彼はピーターパンなんだな。

って、なんか話がまとまんなくてごめんなさい。

そして、ついに作家デビューを果たした加藤シゲアキ。しげさん。シゲ。
かつてエッセイで書いた、ピンクとグレーの話が小説に化けたわけ。
小説の出だしは、ちょっともたついて、読み進めるのに時間がかかったかな。同じようなことをAmazonのレビューでも書いている人がいて笑えたけど。
でも、後半、2人が高校生になって芸能界に身を置いてからが俄然面白くなった。
たぶん、しげさん本人もスラスラ書いてたんじゃないかと思うくらい文章にリズムがある。
ラストシーンへ向かって展開するストーリーはスピード感に溢れて、読む方もその速さに乗せられて、一気にラストのページへ辿り着く。
途中からは、NEWSの加藤シゲアキが書いた小説ということを忘れるほど夢中になって読んだ。
ちょっと独特な言葉をつかう小難しい表現方法は、好き嫌いがあるかもしれないけれど、色彩が随所に溢れる彼の文章は、いかにも彼らしいし、理屈っぽい言い回しも彼らしい(笑)
しげさんの文章力は「吾輩はシゲである」の頃から、卓越したものがあったし、一人舞台の時のパンフレットに書かれた短編やポエムも、作家としての能力の片鱗をうかがわせたけれど、はたしてこのレベルの小説を書けるのか、ファンとしては、不安が先にあったのが正直なところだった。
でも、驚いた。彼の能力をちょっとでも疑ったことを申し訳なく思うくらい。
もちろん、私は彼のファンだし、多少は色目はあると思う。だけど、彼の書いた小説であることを忘れるほど、ストーリーに引き込まれて読んだのはまぎれもない事実。
次の執筆のために、本を読んでるそうだけど、そういう姿勢も、一発屋では終わらせないという、彼の意気込みを感じて、素敵だなって思う。
アイドルとの両立はかなり大変だと思うけど、1年に1作品を書くくらいの気合を持ってほしい。でなければ、この小説を処女作として書いた意味はないと思うから。
でもね、私がこんなことを言わなくても、彼はきっと自覚してると思うんだよね。
だって、しげさんってそういう人だから。

今日のnews every、小山慶一郎による加藤シゲアキへの独占(?)インタビューが楽しみ。

 

結局・・・

なんで私が2人を好きなのかは、ちゃんと説明できてないですね(笑)

 

ピンクとグレー
加藤 シゲアキ
角川書店(角川グループパブリッシング)


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