★★★ 1989年/アメリカ 監督/デヴィッド・リンチ
<episode8~episode10>
「さらなる混沌に突入」
episode7までに提示された多くの謎が一つずつ回収されていくのかと思いきや、物語はますます混沌としていく。個性的なツイン・ピークスの人々も、ドラマの人気上昇と視聴者の期待の高まりからか、手を替え品を買え、より個性的に描かれようとしているが、調子っぱずれのオルゴールのように何だか心許ないただの変キャラへと移行しているだけのよう。そんな中、ハリーとは犬猿の仲のアルバートの嫌味がだんだん冴えてくる。ダラダラし始めた物語のツッコミのような役割を果たしている。
しかし、この期に及んで、「宇宙からの信号」なんてものを持ってくるのは、大阪弁で言うところの「いらんことしー」。本来は「クーパーの夢」と「人々が見るボブの幻想」というこの2つで、十分非現実的な面白さは表現できているはずで、そこに新たな超常現象を持ち込むのは、明らかに面白さが拡散してしまったと思う。そろそろ何か一つでも解決しないと、という差し迫った状況でようやくリーランドの逮捕を持って来たんじゃなかろうか。
人気が出たから物語が増えてしまったんだろうが、このepisode8~10で、ジョシー、ハンク、ホーンたちの裏の顔を一気に暴いていれば、物語としては絶対面白くなったと思う。つまり、日本のドラマでもよくある1クール分でしっかり結論を出していれば、全10話で実に質の高いドラマとして終われたことだろう。
この引き延ばし作戦にこれからまだまだおつきあいせねばならんのか、と思うとちょっとツライ。
<episode8~episode10>
「さらなる混沌に突入」
episode7までに提示された多くの謎が一つずつ回収されていくのかと思いきや、物語はますます混沌としていく。個性的なツイン・ピークスの人々も、ドラマの人気上昇と視聴者の期待の高まりからか、手を替え品を買え、より個性的に描かれようとしているが、調子っぱずれのオルゴールのように何だか心許ないただの変キャラへと移行しているだけのよう。そんな中、ハリーとは犬猿の仲のアルバートの嫌味がだんだん冴えてくる。ダラダラし始めた物語のツッコミのような役割を果たしている。
しかし、この期に及んで、「宇宙からの信号」なんてものを持ってくるのは、大阪弁で言うところの「いらんことしー」。本来は「クーパーの夢」と「人々が見るボブの幻想」というこの2つで、十分非現実的な面白さは表現できているはずで、そこに新たな超常現象を持ち込むのは、明らかに面白さが拡散してしまったと思う。そろそろ何か一つでも解決しないと、という差し迫った状況でようやくリーランドの逮捕を持って来たんじゃなかろうか。
人気が出たから物語が増えてしまったんだろうが、このepisode8~10で、ジョシー、ハンク、ホーンたちの裏の顔を一気に暴いていれば、物語としては絶対面白くなったと思う。つまり、日本のドラマでもよくある1クール分でしっかり結論を出していれば、全10話で実に質の高いドラマとして終われたことだろう。
この引き延ばし作戦にこれからまだまだおつきあいせねばならんのか、と思うとちょっとツライ。