Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

ゴッドファーザー part1

2014-07-31 | 外国映画(か行)
★★★★★ 1972年/アメリカ 監督/フランシス・フォード・コッポラ
DVDにて見直し観賞。

うん、3時間があっという間。やっぱ、面白いね。
日本のヤクザ映画もフランスのフィルムノワールもアメリカのギャング映画も
悪い奴らの騙し騙され、やってやられに息を呑んで、自分とは関係ない世界と割り切って娯楽として楽しむ。
そのことにちょっと後ろめたさを感じながらもやっぱ面白いものは面白い。
マフィアを毛嫌いしていたマイケルが少しずつ悪の世界に目覚めて…って展開だと記憶していたのだけど、いやいやいや。
結構すぐに豹変しちゃうんだよね。それは、彼自身が自分の中の狂気をわかっていて、封印していたからなんだね。
今回見てそれがよくわかった。
マーロンブランドの存在が唯一無二だってことも痛感。

ウルフ・オブ・ウォールストリート

2014-07-30 | 外国映画(あ行)
★★★★☆ 2013年/アメリカ 監督/マーティン/スコセッシ
(DVDにて観賞)

いんやあ、痛快、痛快。おばか騒ぎにもほどがあるんだが、あまりのアホくささにめちゃくちゃ笑って、胸スッキリ。
スコセッシ作品の中ではタクシードライバーの次に好きかもなあ。
まあ、賛否両論だろうけどね。何度も言うけど、バカ騒ぎが過ぎるからさ。
これ見て、おもしれえ!って人は、自分で言うのもなんだけど、仕事でストレス溜まっている人ではないでしょうか。
職場であんなことやこんなこと、ありえねー。
「仕事というものは!」的倫理観を完全に馬鹿にしているスタンスが素晴らしい。
編集もテンポがいいし、長さを感じませんね。
そして、ディカプリオのはじけっぷりが見事です。吹っ切れたね、レオ様。

スーパー・チューズデー ~正義を売った日~

2014-07-29 | 外国映画(さ行)
★★★ 2011年/アメリカ 監督/ジョージ・クルーニー
(DVDにて観賞)

なげー邦題だなあ。しかも、ネタバレじゃん!
ライアンゴズリングが見たくて借りたのですが、相変わらずのかっこよさで満足。
しっかし、アメリカの大統領選って、こんなに足の引っ張り合いなのかあ。
まあ、選挙なんてそんなもんだわな。
ライアンゴズリングがサポートする候補をジョージ・クルーニーが演じているのだが、
どう展開してもいい人にしか見えない(笑)。
これは別の人が演じた方が良かったんじゃないかなあ。
選挙の駆け引きにうごめく人々を地味に見せてくれる佳作ではあります。

情婦

2014-07-28 | 外国映画(さ行)
★★★★☆ 1957年/アメリカ 監督/ビリー・ワイルダー
(DVDにて観賞)

アガサ・クリスティ原作でどんでん返しという知りたくもない情報が観賞前から入ってきてしまう名作なんだが、
それでも、すっかり!やられました。すばらしい。
「情婦」という邦題も、DVDのジャケも、全然本質と離れてるんだよなあ。これはイカンでしょう。
ビリー・ワイルダーって、ハリウッドののほほん映画ばっかり撮ってるイメージがあるんだが
「サンセット大通り」といい、本作といい、いいですねえ。
まあ、何といっても、マレーネの存在感がすばらしいわ。
そして、チャールズ・ロートン演じる弁護士と看護師の一見本筋とは関係ないコメディシーン。
彼女はシロか、クロか、というサスペンスとこのコメディがバツグンのバランスで進行。全ての人にお勧めできる1本。

ファンタスティック Mr.Fox

2014-07-27 | 外国映画(は行)
★★★☆ 2009年/アメリカ・イギリス 監督/ウェス・アンダーソン

初ウェス・アンダーソン。
うーん、中年クライシスってテーマがあんまり好きじゃないんだよねえ。
中年女はまだしも、中年男は特に。勝手に悩んでなって感じで。
いや、ストップモーションアニメのすばらしさには感動しました。
ウェス・アンダーソンの独自の美世界も楽しめました。でも、好みじゃないなあ(笑)

宇宙人ポール

2014-07-25 | 外国映画(あ行)
★★★ 2010年/アメリカ 監督/グレッグ・モットーラ
DVDにて観賞

イギリス人とアメリカ人の文化や価値観のギャップって、当事者が思うほど日本人には伝わりにくいんだよね。
だってどっちも英語しゃべってるからさ(笑)。
でもこれを見る限り、アメリカ人のゲイ差別とかキリスト教原理主義に対して、
イギリス人も皮肉りたくなるスタンスなんだなってことがわかってちょっと嬉しい。
あまりSFには詳しくないので、おそらくあちこちに散りばめられているであろう
SF映画のオマージュは半分も気づいていないように思うが、それでも十分に楽しめた。
サイモン・ペッグとニック・フロスト、ふたりのオタク男の奮闘ぶりをがははを笑って楽しめる1本。
ホットファズも見ようかなあ。

仁義なき戦い

2014-07-18 | 日本映画(さ行)
★★★★ 1973年/日本 監督/深作欣二
DVDにて観賞

みんなが傑作、傑作っていうもんで見てみた。
ゴッドファーザーも好きだし、アウトレイジも好きだし、ヤクザ映画は嫌いじゃないし。
本作が傑作と言われるのもわかるけど、私の好みじゃないかなあ。
たぶん、暑苦しいのがダメなんだなあ。暴力映画は特に。
弱腰の金子朝雄がいちばんのワルって、くだりはかなり笑えた。
この荒々しさ、ダイナミズムが醍醐味なんだね。
いろんな暴力映画の原点であることは十分に堪能いたしました。

パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間

2014-07-15 | 外国映画(は行)
★★★ 2014年/アメリカ 監督/ピーター・ランデズマン
映画館にて観賞

ケネディ暗殺の見せ方は、切迫感もあってドキドキさせられるのだけど、
周辺人物の描き方がどれも中途半端で、誰にも感情移入できないのがもったいない。
ダラスのあの日に居合わせたことが、様々な人の人生に影響を与えたということは
誰にでもわかることなので、もう少し個々の人生を掘り下げてみせていかないと。
あの日、あの時を偶然撮影してしまった、8ミリカメラ愛好家のエイブラハム・ザプルーダーに
もっと焦点を合わせても良かったんじゃないかなあ。
彼が最も振り回された感じだったからね。

私の男

2014-07-06 | 日本映画(や・ら・わ行)
★★★★ 2014年/日本 監督/熊切和喜

(映画館にて観賞)

原作既読。
予想以上に浅野忠信がメインだった。
原作は 禁断の愛欲関係が延々続くのに対して、映画では娘に溺れて堕ちていく男がよりクローズアップされている。
その斬り方はアリだと思うが、2人が育った環境が全く語られず、かなり説明不足。
ゆえに作品としては、冗長に感じられる。
二階堂ふみのエロパワーで何とか引っ張れた感じでしょうか。
ラストカットの二階堂ふみの微笑みが、
ふたりの関係がさらに底なし沼に堕ちていくような予感を感じさせていいんだけれども、
全体的にノレなかったなあ。禁断の愛とか大好物なんですけど。残念。