Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

カメラを止めるな

2018-07-28 | 日本映画(か行)
★★★★★ 2017年/日本 監督/上田慎一郎

37分の長回しを実現させた気合い。構造転換による大逆転劇。これもそれか!の見事な伏線回収。その伏線回収が緻密かつ爆笑ギャグという驚愕。幾多の困難を乗り越える作り手の熱意と成功のカタルシス。爆笑の後の落涙。全てが完璧。本作を見ずして2018年の映画は語れまい。

構造的なすばらしさもそうだし、映画館における観客の一体感という意味でこれ以上の作品には当分お目にかかれないだろう。そういうことか!と膝を打つ瞬間が全ての観客に同時発生する気持ちよさよ。

二重構造に加えた三重構造目、すなわちエンドクレジットの撮影シーンが実に泣ける。物作りをしている人間なら誰しも感情移入してしまうだろう。

パンク侍、斬られて候

2018-07-22 | 日本映画(は行)
★★☆ 2018年/日本 監督/石井岳龍

町田康の世界を映像化するのはこんなにも難しい。作品の世界観を示し、観客を引きずり込むような冒頭にして欲しかったが、どうしても語りが気になり、最初からノレず。「銀魂」見るような感覚であれば良かったのかと思っても、時すでに遅し。最後はまさかのキングスマン。個人的な好き嫌いが別れると思う。