Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

パニック・フライト

2008-02-04 | 外国映画(は行)
★★★☆ 2005年/アメリカ 監督/ウェス・クレイヴン

「悪くないけど、テロの結末自体はありきたり」


ジョディ・フォスターの「フライトプラン」と同じ飛行機サスペンスで、かつ公開時期がかぶるということで、日本公開を見送られた本作。「プルートで朝食を」のキリアン・マーフィが謎めいたテロリストを好演しています。さて原題は「Red Eye」なのに邦題はパニック・フライト。公開を見送ったくせに紛らわしい邦題。これいかに?

しかし、邦題が変というよりも、いっそのことジョディ・フォスター主演の「フライトプラン」とタイトルを交換した方が良いのでは?だって、主人公のリサはちっともパニックなんかになっておりませんもの。むしろ、実に冷静沈着。一方「フライトプラン」のジョディのパニックぶりと言ったら!周囲の人物には八つ当たりするし、機内を走り回るし凄まじかったですからね。

さて、本作ですが大物スターは出ずともコンパクトでスリリングな展開は確かに好感が持てます。ただ、個人的にはテロの結末、犯人確保双方とももう少しひねりが欲しかったというのが正直な感想。父親の家に場面が変わってから、誰が犯人を捕まえるのかすぐに読めてしまいました。また、飛行場を出てから、一転してアクション映画のような展開になりラストに向かって物語はスピードアップしますが、電話で指示してケリつけちゃうって言うのが、なんだかフツー過ぎて…。

ジョディ・フォスターの要望によりアクションシーンを増やしてしまったことで、謎のオチが説明不足となってしまった「フライトプラン」。しかしながら、飛行機の設計士であるジョディが飛行機内のあんなところ、こんなところを縦横無尽に駆けめぐる様子は、結構楽しかった。そこには、驚きと発見がありました。しかし、本作の展開は結構読めちゃう部分が大きく、ラストのホテル内での会話も「ベタやな~」と思ってしまいました。機内の隣り合わせの様子はとてもスリルがあったのですが、そこで二転三転するくらいの物語の起伏が欲しかった。私としてはもうひとひねり足りん、といったところです。