みんなしてなんじょにがするべ!

今なすべきは意見を持ち発言すること。どうも心配な雲行きのこの国、言うべきことを静かにしっかりと言い続けたい。。

思慮分別のない稲田発言

2015年03月03日 | 憲法守るべし
2月26日、稲田朋美自民党政調会長が又してもとんでもない発言をしていた。

「・・・指導者個人の責任を問うという法律は、ポツダム宣言を発し受諾した時点では国際法の中になかった。・・・主文はもちろん受け入れて、その東京裁判が無効という意味ではないが、中に書かれている事実関係については、私はやはり当時の裁判の状況等からみてきちんと私たち自身で検証する必要があると思っている」


「東京裁判は無効という意味ではないが」と言いながら、実は“有効と言えるのか”と言っているわけで、自民党三役のうちの一人の発言であるだけに見過ごせない。判決は受け入れるが判決の理由は間違っているというつじつまの合わない主張が通用するはずがない。

たしかに東京裁判には法学会でも問題点が指摘されているそうだが、日本はポツダム宣言を受諾して連合国に降伏し、その後サンフランシスコ講和条約で日本が東京裁判を受け入れたことによって国際社会に復帰することがかない、今の日本があることの方が重大なのだ。

サンフランシスコ条約についても問題点が指摘されているが、それでもこの事実の方が重大なのだ。これを尊重することによって今の世界とその中の日本が成り立っているからだ。
安倍首相は「戦後レジウムからの脱却」というが、国際的にはこれが戦後レジウムの根本だからだ。それを否定することは、国際社会をぶち壊すことになり世界から相手にされない国になる。
東京裁判を事実上無効という自民党政調会長の考えは、ヒットラーが第一次大戦後の世界=ベルサイユ体制を否定してドイツ国民を戦争に駆り立てたことに通じるところがある。