今が盛りと桜があちこちで咲いていますが
花見に足を延ばす習慣を持たないので
日頃滞りがちの読書を進めるため
家の中で静かに過ごしておりました
夜空に白が映える夜桜は好きなのですが
時機が合わないのでまたいつか
古い物語を読んでいました
19世紀はじめのある冷たく暗い日に
わたしが愛してやまない怪物たちが生まれた
その端緒ともいうべき物語たち
古めかしく、仰々しく
惨くて、恐ろしく、そして美しい
壮麗な幽霊譚
その流れを汲む前時代的で悪趣味な物語を
もっともっと読みたくなってしまいますし
現代に生まれた物語も読みたい
読めば読むほど渇きは募る
物語を読むだけで生きていられれば良いのに
などと夢想していまいます