露の音 幽かな独り言

 
軌跡を見失わないよう
     追憶のよすがを
       記憶の欠片を遺したいのです

錦秋文楽公演

2020-11-22 14:19:02 | 日記


この春から中止されていたものの

感染対策を講じた上で、ようやく再開された

国立文楽劇場での公演


席はひと席ずつ間を空けるように

お人形の衣装を印刷した綺麗な紙が貼られて

目にも綺麗で、座る分にも快適

なのですが、収益面が心配になりますので

初めての1シーズン2度目の観覧に出向いたのです


なお、1度目に第1部を観に行った際

久し振りの公演に高揚した気分で

可愛い黒衣さんのマスクケースだの

アマビエさんを人形にして疫病退散を願う眼鏡拭きだの

グッズも買い込んだのですが

今回はそれらはもう売り切れてしまっていたようですね

早目に足を運んでおいて良かったです


そして今回は観に来たのは第3部「本朝廿四孝」

にっぽん文楽やうめだ文楽を含めて

奥庭狐火の段を観るのは4度目

されど狐のお人形さんもお姫様も大好きなので

やっぱり観たくなってしまったのです


そして、その前の段を観るのは初めて

狐が憑いた後の躍動する姿が印象深い八重垣姫

その行動の理由を改めて知ることができました

絵姿を拝むたおやかな後ろ姿も

刺繍の施された赤い袖や裾もとても綺麗

それでいて柱から顔を覗かせたり

背を向けていじいじと手を打ち合わせていたり

めっっっっっちゃくちゃ可愛い


それでいて神憑った時には

長い袖や裾もものともせずに人間離れした動きを見せ

白狐を従えて駆け回る

こんなに動きの激しい女形は他にあるのでしょうか

そんな風に思いつつ、観ている方はとても楽しい


万雷の拍手を浴びながら

事もなげに遣っておられる桐竹勘十郎さん

後退りにしろ、その場で回転するにしろ

さりげなく凄いことをされていますよね


観たことのある演目でも楽しみは尽きず

これからも楽しみです


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