職場と住居の往復に長時間労働
健康と衛生を保つための最低限度の生活
それらで殆ど覆い尽くされてしまう生活の息抜きに
読書
読んでも、読んでも
書店へ行けば読みたくなる小説に出遭えるのが幸せ
恐怖小説に、幻想小説、そしてミステリ
常に何冊かが自室にて待機しています
中には期待外れのものもありますが
それは時の気分に拠るところもあるのですよね
高名な連続猟奇殺人鬼の名前と
いくつかのフレーズに惹かれて買った1冊
キラークラウンの所業が脳裏を過りながら読むものですから
作中の佳境、処刑道具による命の遣り取りに
どうしてそこで人道的なのかと拍子抜けしてしまいました
知識の浅い中高生の時分ならまだしも
要らぬ知識を吸収してきた今では楽しめなくなってしまいました
日常に滲み出る殺意を描く恐怖短編集は
殺人に至る因果が至極真っ当で、面白みがなく感じられてしまいました
もっと非日常を、理論を超越した狂気を
「人の死ぬ話の何が面白い」と言う人がいますが
「人の死なない話の何が面白い」というのがわたしの立場
どうせ虚構ですもの
読書という個人的な営みに、良い子ちゃん顔をする必要などないでしょう
先だって日本ミステリー文学大賞を受賞された綾辻先生の言葉
これからも知性的でありつつ、悪趣味で不道徳、不謹慎な作品を
まさしくわたしの好きな傾向を表すような言葉に驚きました
品が良く規範的、善良でしかない虚構などつまらない
明確になった指針を頼りに
好みの物語を求めていきたいと思います