露の音 幽かな独り言

 
軌跡を見失わないよう
     追憶のよすがを
       記憶の欠片を遺したいのです

乙一さんの新刊

2013-07-29 17:03:41 | 日記


今朝新聞でですね

わたしの大好きな乙一さんの新しい文庫本

しかも特に好きなGOTHの番外編が出ていると知って

早速買ってまいりました


帰りしなに本屋さんに探しに行って

平積みのスペースを見渡していたら

1冊だけ残っているのを発見!!

買えて良かったです


早速、電車で読破

もの悲しいような、あったかいような乙一さんの話も良いのですが

わたしはやはり、非道な話を平然と描く乙一さんが好きです


ということで

今回のお話もドストライクでした

死体をそう評価するか、という驚きが一番

相変わらずの黒い2人も静かに面白くて良かったです

あと、本人いわく異常ではない殺人者さんもいいキャラしてました


ここからは内容に触れますが…


ロザリアちゃんの話が出てくるとは…

本当にわたし好みの雰囲気で嬉しかったです

わたしはどちらかというと

服を着た骸骨を見に

彼女が眠る地下墓地に行きたいのですけどね

ローマのカプチン修道会寺院

サンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネに行ってから

ますますパレルモに行きたくなってしまいました

わたしはとにかく骨が見たいのです


話が逸れましたが…

夜、じゃなくて夕の顔文字はめちゃくちゃ意外でした

そして、電話の向こうの樹くんが何だか神々しかったです

相変わらず非情ですし

夕を死なせたくないのか、死なせたいのか


そして、わたしが一番気に入った一文

恋人にするくらいなら、死体にする。

どう考えても異常な感覚なのに

乙一さんの書くお話の中だと違和感がまったくないのですよ

この人はそういう人なんだ、と平然と受け入れられるというか

こういう不思議な感覚が楽しみで乙一さんの本を買うのかもしれません


それに

何といいますか

思いもよらない2つを繋げてみせる

そんな人にわたしは強く惹かれるようです


上にあげたの一文もそうですし

積み重なった屍体と土塊の様子を甘いお菓子で喩えたり

「悲鳴」と書いて「うたごえ」と読ませるような歌詞を書く人も大好きです


またもや話がそれましたが

この番外編の元になった写真集

図書館で見かけたことがあったのですが

買うには少し高いので、今度借りようと思っていたら

確かその後しばらく貸出中が続いていて

そのうち失念してしまっていたようです

また今度検索してみましょう


とにかく

久々に乙一ワールドに浸れて嬉しかったです


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