城壁の街で : At The Walled City Blog

カナダ・ケベックシティ在住、ラヴァル大学院生の生活雑記
Université Laval, Québec City

Musee du Quebec (改)

2006-05-15 | 雑記
今日は手短に

土曜日の昼のことであるが、大学の寮からチャリンコを駆って20分くらいのところにある「ケベック美術館」に行ってみた。(理系ダメ人間のクセに美術館やらはすきなのです。気取ってるとか言うな)

所詮人口50万程度の都市の美術館なので、規模は全くもって小さかったけれど、非常にいい美術館だったと思う。なんというか「分をわきまえている」感じに好感が持てたのだ。おそらく、そんなに予算がある美術館ではないのだと思う。アメリカのThe art institute of Chicagoやらメトロポリタンみたいに、「銭に物を言わせて著名な作品を集めまくる」なんてことは一切しない(できない)代わりに、「ケベック・アート」に特化する形で質の高い作品を収集し、さらに地域おけるの美術教育の場を提供する、という「ハッキリした方向性」をもって運営しているようだった。きっと、運営している人の中に優秀な人がいる(いた)のだとおもう。

入館料が10ドルで、クロークが1ドルと少し高いのだけれど、まぁ良しとしよう。



ちなみに、自分が今まで行った美術館でガッカリ美術館の一位と二位は

San Jose Museum of Art (San Jose, CA)
Nelson-Atkins Museum of Art (Kansas City, MO)

だな

San Joseの方は、異様なほど規模が小さくて、収蔵品も「なんだよ、美術学校の学生の定期展覧会か?」と疑ってしまうほど低レベルだった(少なくとも自分が訪れたときの展示は)。Nelson-Atkinsは建物と前庭はとても立派なのだけれど、碌な収蔵品が無い。印象派の有名どころとかが数枚有るにはあるのだけれど、その他がまったくダメダメ。そして、一番腹が立ったのが「アジア美術コレクションが充実」と謳っているのに、実際に見てみると「なんだこれ?この程度だったらうちのオカン(書道の段位保有者)の方が上手いぞ」というような掛け軸やら、非常に保存状態の悪い「ダメ甲冑」などが満載であったこと。

なんつうか、この二つに共通しているのは「金が無いなら、金が無いなりに工夫しろ」と、素人の自分ですら思ってしまうほど計画性も方針もない運営をしているように見えたことだ。とりあえず文化的な都市生活には美術館も必要だと耳にしたもんで・・・へへ」というかんじで無軌道に運営するのはただの無駄遣いだ。

それとも、ミズーリやカンザスのハンバーガー愛好者にしてみたら、わけのわからない言語が墨で掛け軸に書いてあったら、それだけで「美術」になってしまうのかな?(暴言)。