城壁の街で : At The Walled City Blog

カナダ・ケベックシティ在住、ラヴァル大学院生の生活雑記
Université Laval, Québec City

現況

2006-10-30 | 雑記
帰国しているのに、まったく休むことなく動きつづけています。大体、日本にいるときというのは「休暇」だったので、今回の「出張」というのは本当に変な感じです。

つか、ここ4日ほど、飛行機やら時差ぼけやらで、ちゃんと眠れていないんだけれど、僕は一体どうなってしまうんでしょうね。そろそろ脳内麻薬の効力が届かなくなる限界点に近づいているはずなんですけどね。




そうそう、飛行機の中では、「眠らない」という伝説のあった自分の先生が眠っている姿を確認できたので何故かほっとしました。奴も人間だったようです。

あと、先生の京都観光に4時間ほど付き合ったのですが(清水、東山、祇園周辺)、

同時通訳って大変だな、おい。 

清水焼の購入と、高級梅干の購入の時に色々と店の人と先生の間を取り持ったのだけれど、途中で「イッーーーーーーーーーーーー」となりそうになりましたよ。 まぁ、サバズシおごってもらったから文句は言えないんですけどね。


そうそう、世界的に有名な研究者が3,4人ほど来ているのですが、奴らの余りのテンションの高さとエナジェティックぶりに呆然としています。ウチの先生が、飛行機の中で、

They are very high energy people. You will see.
(あいつらは妙にテンションが高い連中だ。驚くぞ)

と、言っていたことに納得しました。

が、それを言っていたウチの先生が一番テンションが高い奴であることは秘密です。


以上、簡単な報告でした。

出張

2006-10-26 | 雑記
本日から二週間、出張のために帰国します。

昨日の記事で話題に出した指導教官と一緒に日本に帰ります。
奴の新たな生態を観察してきます。

そして、今回の帰国の費用は滋賀県の公金で賄われます(だとおもう、もしかしたら国かも)。いっつも「滋賀には琵琶湖しかねえ」と少しだけ馬鹿にしているのに、滋賀県の皆さんごめんなさい。今後は少しだけ考えを改めます。




つか、こういう上司同伴で出張の場合は、飛行機でどのように過ごすのが正解なんでしょうね?

普段は酒あおって、雑誌やら小説やら読みながらだらだらしているんですけどね。


The world's top scientist

2006-10-25 | 雑記
前回の記事では28歳のおっさんが「あたかも青春真っ只中にあるかのような」悩みの暴露をしてしまった。ったく、いい年こいて恥ずかしい限りである。しかも、ここ最近は愚痴ばっかりだった。

ので、今日はちょっとはまともな記事を。。。。


明日の早朝に出発して帰国するというのに、学会発表の準備は完了していない。準備不足と緊張でグデグデの発表をしてしまいそうな素敵な予感で胸が一杯な今日この頃である。

そんな折、自分の担当教官と二人っきりで発表の練習をする機会があった。まぁ、要するに現時点での出来を見てもらったのであるが、その際に恐ろしい光景を目にしてしまったので報告する。


前にも書いたと思うが、自分の教授はこの分野では「世界の一流研究者」に属する人物だ。野球で言うなら「メジャー・リーグのスタメンで、さらに毎年タイトル争いをするような選手」、サッカーで言うなら「バロンドールの候補に毎年名前が挙がる選手」という感じだろうか。(「何でそんなやつがラヴァル大学に?」とか「なんで、お前みたいな奴が、そんないい研究室で勉強できるんだ?」とかそういう質問は今は無しにしてくれ)


で、その先生が僕の発表の練習に付き合ってくれたのだが、僕の発表を聞くあいだ、別の仕事をしてやがった(詳細な内容は不明)。いや、忙しいのは知っている。でも、発表の練習のときくらい集中して聞いてくれてもいいだろう・・・・・と半ば呆れ、なかば落胆気味に自分の発表(約20分)を進めたのだけれど、自分の発表の練習が終わったあと恐ろしいことが起こった。


トークとスライドの改善点の指摘
全体の構成の組替えの示唆
流れの統制に対するアドバイス・・・・・・・

重要な部分は全部指摘してきたのだ



しかも、指摘は全てが的を得ていて、アドバイスを取り入れると発表がスムーズでわかりやすくなった。「モントリオールから戻って二週間、自分が鬱々と悩みながら準備していたのは一体何だったんだ」と叫びたくなったね。




片手間に聴いていたんじゃなかったのか・・・・・・・・







つか、ちょっと待て。

一体どんな脳味噌の構造をしていたら、別の仕事をこなしながら、他人の発表を"正確に理解しながら"聴くことができるんだ?



わからん、まったく持って理解の範囲を超えている。


ちなみに、この人が理解の範囲を超えているパフォーマンスを見せたのは今回がはじめてではない。

ちょっと前のことだが、

彼が同時に異なる3つの会話をこなしている場面に出くわしたことがある


さすがに、口は一個しかないので完全に同時進行というわけではないが、

一人が資料を探している間に次の人物との会話を開始して、その人物が議論に必要なデータを探している間に、また別の人との会話をこなして、、、、、、

という感じで、会話の間隙を縫いつつ、全てをすばやく切り替えながら3人との会話を同時進行していたのだ。しかも、フランス語と英語を切り替えながらである。




まさに神の領域






いや






悪魔の所業か?







自分が京都大学で周囲の余りの頭の良さに驚愕し、自分の平凡さに落胆したのがかれこれ7,8年前。 さすがに、今の先生と自分を比べて落ち込むというような事はもうないが、衝撃の度合いは今回のほうが大きい。


つか、「自分には世界の頂点に立つ力が無いということを的確に思い知る」という意味では非常に有意義な経験だったと思う。


ちなみに、当の本人は温厚で、びっくりするくらい人当たりが良いです。

誰が為に

2006-10-21 | 雑記
普段は極力「他人に読ませること」を意識して書いているつもりなのだけれど、今回の記事は完全に自分の精神の安定のために書いています。つか、推敲をほとんどしていないので、支離滅裂感がたっぷりと漂っていますよ。

すみませんねぇ。

普段の「アホなケベック生活雑記」を期待している人は、今回は読むのをやめましょう。




モントリオール出張から戻ってこっち非常に体調が悪い。
というか、精神と身体両方の状態が悪くなってしまった。

出張自体がもたらした身体的な疲れは2日で取れた。問題は別のところにあるのだ。

モントリオールに行く直前は、忙しいながらも「本来あるべき自分のペース」を取り戻せつつあったので、かなり機嫌よく3週間ほどすごしていた。でも。あの学会出席がすべてを掻き混ぜてしまったのだ。余りに多くのものを一度に体験というか、体感というか、感応してしまったからだと思う。

大きな要因は3つ

まずひとつは、アカデミアの奥深さをじかに体感してしまった衝撃だ。

情けない話なのだけれど、「まともな」学会出席はこれが初めてだった(日本にいるときに、クソみたいな学会に出席したことはある)。で、あまりのレベルの高さというか、マニアックさに呆然としてしまったのだ。

発表は大体において「そこまでするのか・・・・」と唖然とするくらい、マニアックで緻密、一見して信じられないくらいの労力が投じられているのが分かるものが多かった。

中には、わかりやすく簡単なものもあったけれど、それはことごとく「だめだたな」と一刀両断されていた。。。。。。

つまり、しっかり認められようと思ったら「そこまでするのか・・・・」的な研究をしないといけないということだ。

正直「できるのか?」と不安になった。それほど切れるわけではない頭脳で、、時間を奪う性質の慢性疾患を抱え、「語学x2」という巨大な足枷をしたまま、そこまでいけるのか?そして、それまでたったの4年しかない

この点に関しては、本当に不安になった。



そして、もうひとつは「情熱的な若者」に出会ったこと。
日本の大学で博士過程をやっている日本人の学生なのだけれど、彼は研究に対して「すっげぇ情熱的だった」のに圧倒されてしまったのだ。

自分は自分の研究分野を嫌いではない、つか、オタワ大学を「研究内容が合わない」という理由で自主退学したくらいだから、ある程度の方向性と情熱はある・・・・と思っていた・・・・・・・・・

でも、あそこまでの情熱はないなぁ・・・・・・・・・



なんつうか、自分にとっての研究活動は「おそらく自分に一番あっている仕事」なだけであって、「それそのものが人生ではない」のだ。研究以外に興味があって好きなことは山ほどあって、研究のためだけに生きていたくないのだ。

そんな人間に、この世界でやっていく資格があるのかなぁと・・・・・

これが二点目。で、最後は

北米で20年近く研究者をやってから、今は日本の大学に職を得ている先生と多くの話をする機会を得たこと。これが、心かき乱す一番の理由だな。

すでに、日本に「学者としての根」がまったくない自分は、今後「日本以外」を流れながら生きてゆく公算が非常に高い。だから、その先生の話は色々ととても興味深かった。(研究者でありながら教育者としてもきっちりやろうとしている人で、僕が彼と絡んだのはたった2日だったけれど、本当に多くを教わった)。

北米時代の生活やら、北米から日本に出戻った感想なんかをきいたけれど、現実はとても厳しいものだなというのがアリアリと理解されて。。。。。心の奥のほうで震え上がってしまった。



という感じで、いい感じで戻ってきていた流れが、完全に止まってしまいましたよ。流れが止まったというか、思い描いていた目的地が余りに遠いことが発覚して、前に進む気持ちが萎えてしまったんだな。

いやぁ、この自分が持っている「なんかあったら一々立ち止まって考え込む」性格は本当に何とかしたいんだけれど・・・・・・・


さぁて、どうしますかな


いま

2006-10-17 | 雑記
新しい記事を書いたのだけれど、完成直前の操作ミスで全て消えました。操作ミスといっても、たった1個、余計なキーに指が当たっただけです。

このGooBlogが稀に見せる極度の操作性の悪さ、ユーザーインターフェースの設計の悪さには殺意を覚えます。大体、ページ自体の動作が遅すぎる。

どっかに乗り換えようかなぁ。

とりあえず、同じ記事を書く気はしないので、モントリオール行の報告だけ



とりあえず、疲れました

もう、ユースホステル泊で疲労が回復する年齢はとうに過ぎているのだと改めて思い知りました(鯨旅行のときも思った)。

それ以外は、色んな人に会って、色んな話が聞けたのでとても有意義でした。特に、僕が未だ使いこなせないでいるベンツを実際に使っている人達と話を出来たのが良かった。

あぁ、でも誰もラヴァル大学を知らないので、場所やら何やらを一々説明するのが面倒でしたね。ミズーリ大学といいラヴァル大学といい、これから先、一生ついて廻る問題だろうなぁ。ま、会話を展開させる為の良いコネタにはなるんですがね。

ま、そんな感じです。


大学院生の本来あるべき姿

2006-10-05 | 雑記
業務連絡です

今週末から来週の頭にかけてモントリオールで行われる学会に出席することなるわ、例の授業では鬼のような量のリーディングを課せられているわ(まぁ、北米の大学院の授業として考えればたいしたことないのだけれど、今の自分にはきつい量)、自分の先生には研究関係で無理難題を言いつけられるわで、今週と来週は全く余裕がありません。ので、次回更新は来週の木曜以降になると思われます。

悪しからず



もう一点。これは主に一緒に鯨観光に行ったO夫妻へ。

来年の7月に北極圏でキャンプを張ることになりそうです。
いよいよ、シロクマ/ホッキョクギツネとの闘いがマジになってきました。


Gspaceその後

2006-10-02 | 雑記
自分が使っているウェブストーレージG-spaceのその後

参考1 紹介記事

参考2 Googleに怒られた話


前に調子に乗りすぎてGmailにアカウントをサスペンドされてしまった話は書いた(参考2)。

その後、恐る恐るログインして通常動作を確認してから、恐る恐るGspaceを使ったのだけれど、今のところ全く問題なく使えている。まぁ、ビビリ・リミッターを作動させて(懐かしい言葉だ)一度に10個以上のファイルをアップロードすることはしてませんがね。

とりあえず、フォルダ操作も出来ているし、ファイル名変更やら、上書きやら、消去なんかの操作も普通に出来ている。

多分、一度に大量のファイルを送信しようとしたら、Googleに感知されてアカウントをロックされるんだと思う。サイズかなぁ、ファイル数かなぁ、それともフォルダの階層とかかなぁ・・・・・ 分からん。まぁ、臨界点が分かったら報告しますが、如何せん小心者なのであまり期待しないでくださいな。



で、Gspaceが引き続き使えることが分かったので、アカウントを新たに取得して、友人とのファイルシェアにも使用してみようかとたくらんでいる。まぁ、元がメールアカウントだから、誰とでも使えるわけじゃあないけれど、信頼できる友達同士なら大丈夫かなと思い現在試験運用中。