城壁の街で : At The Walled City Blog

カナダ・ケベックシティ在住、ラヴァル大学院生の生活雑記
Université Laval, Québec City

無理難題とは?

2006-09-29 | 雑記

いきなりで悪いんだけれど・・・・・・

ちょっと、愚痴らせてくれ
「ヘタレの泣き言なんて読みたくない」という人は読まないでください


今日の昼、この夏と秋に入学した大学院生のオリエンテーションがあった。オリエンテーションといっても、内容はラヴァル大学生物学科の簡単な紹介と、カリキュラム説明を含んだ諸注意だけ。別にどうでもいい内容だし、フランス語は相変わらず分からないので、人がしゃべっている間はピザとを食べながらボーっとしていた。

まぁ、ここまでは別にいい(冷静に考えたら、全然良くないけれどな)。この大学に来てから万事がこの調子だから、今更驚くことも、落ち込むことも無い。


が、問題はオリエンテーションが終わってからだ。


「話は全然わからなかったけれど、ピザは美味かったなぁ。脂っこいもんを食べたかったから、ちょうどよかった。昼食代も浮いたしな。えへへへ。」とか思いながら自分のオフィスに戻って、メールをチェックしていたら、オリエンテーションを仕切っていたおばさん(れっきとした教授です)がやってきて、

「ちょっと良いかしら?」
「一点あなたに言って置かなければならないことがあるの」

と言い出した。で、その内容が衝撃的だったことと言ったらもう、あなた!

「今学期、Examen Doctoral(クオリファイとコンプを足したような試験)を受けると思うのだけれど、それは英語でやってもかまわない。でも、


次の冬学期に予定されている研究計画発表はフランス語でやってもらいます



だってさ。



そりゃぁ初耳だ





たしか、自分の先生からは英語で発表してもいいというような事を聞いていた気がするのだけれど「学部の意見としては、やっぱダメ」みたいなノリなんだろうか?とりあえず、普段は柔和な笑顔が素敵なレディーなんだけれど、この話をするときは目が笑ってなかった。つまり奴は本気だということだ。しかも、奴は現在学科長のような立場にいる人間。そのお方がわざわざ僕のオフィスまで釘を刺しに来たということは・・・・・ そういうことなんだろう・・・・というか、「英語圏から来た学生で、それが出来ずに学校辞めた人もいます」見たいな事もチラッと仰っていた。。。。。。



日常会話もおぼつかないフランス語でプレゼンテーション・・・・・・



来学期中というと、どれだけ伸ばしたとしても、来年の4月中がリミットとなる。
冷静に考えて7ヶ月しかない。全てをかなぐり捨ててフランス語だけに全ての時間と体力を注ぎ込んだとしても到達できるか微妙なラインだ。しかも、今学期は死ぬほど忙しいから、フランス語に割ける時間なんて・・・・・ ねえよ。全然無いね。


マズイ、非常にマズイですぞ。


もしかしたら、急に「引越しすることになりました!」とか、「ブログを閉鎖します」とか言い出すかもしれません。そのときは、深く追求せずに、適度に察して下さると有り難い。

あのさぁ

2006-09-28 | 雑記
いま、ふと気が付いたんだけれど・・・・・

カナダに来て1年以上経つのに、


カナダ国歌を聞いた覚えが無いんだけれど・・・・



多分耳にはしているんだろうけれど、「これがカナダ国歌だ」と認識しながら聞いた覚えが全く無い。

アメリカでは事あるごとに国歌が流れて、みんなが起立して胸にこぶしを当てながら星条旗を見つめていたような気がするんだけれど、カナダではそういう場面に出くわした記憶がないなぁ。

まぁ、スポーツ観戦もしていないし、イベントごとにもほとんど参加していないのもあるのだろうけれど、それにしても全く覚えが無いとは・・・・・

しかも、ケベックに移ってきているから、「カナダ国歌」に触れる機会は更に減ったんだろうなぁ。カナダ国旗すらあんまり見ないもんなぁ。

ふうむ。

Oh, Canada.................

いったいどんな曲なんだろう。


折角だから、あえて調べずに放置してみます。
もしかしたら、全く意識しないまま数年過ごしたりできるかもしれない

やっぱり

2006-09-28 | 雑記

最近じわじわアクセスが増えいて、それにつれて僕自身が抱える恐怖心もモリモリと成長を続けている。全盛期には1日10万ヒットしていたという伝説のテキストサイトなんかのことを考えると全く持って大したこと無いのだけれど、明らかに自分の知り合いの人数は上回っている。ぬうん。


そんな折、昨日のアクセスがどえらいことになっていた。
普段の倍は行ったね。
軽く、寒気がしたよ。

ありゃぁ、さすがにナウな話題を盛り込みすぎたね。そりゃぁ、検索で来るわな。

気をつけよう。

やっぱり、ローカルかつ、マイナーかつ、パーソナルな路線で行きます。


えーと、初めての方はまず、このブログについて(最新バージョンは1.1.1.です)を読んでください。諸注意が書いてあります。

NANA考 II

2006-09-27 | 雑記
前回の追加




さて、再びNANAである。

基本的に漫画の映画化には反対なのだけれど(好きな漫画を映画にしてみたいという製作側の欲求は痛いほど分かるのだが)、宮崎あおいが出ているといわれれば黙っていられない。で、一作目のことをWebsiteを見たりして軽く勉強してみた。

イントロやら、あらすじやら、キャストを見る限りは、無難にまとめているんじゃないかという印象をうける。「ふうん、その手があったかぁ」という感じか。さすがに、話題作の映画化だけに、色々とよく考えて、それなりの手間をかけて作ろうとしているのではないかとおもえるな(もう公開してビデオも出ているわけだが、自分はまだ見ていないので、こういう書き方になる)。


そうやって、事前チェックをしている中で、ふと「そういやぁ、監督は誰だろうな?」と思ったので、スタッフ欄もみてみたら「大谷健太郎」とある。「なんや、聞いた事あるような無いような」という感じで、すぐにはピンと来ないまな何気なくプロフィールに目を通したら・・・・・・・・・・・・



「avec mon mari」の監督じゃぁありませんか!



なんだよ、なんだよ、水くせえなぁ。そうだと先に言ってくれりゃぁ、もっと早くにチェックしたのによお。これ、Nanaを借りて読まなければ、あんたが撮ったなんて知らないまま終わるところだよ。ったく、これだから海外暮らしはよぉ、ブツブツ

まぁ、酔ったおっさんのような愚痴はいい。とりあえず、俄然「実写版NANA」を観たくなってきたね。宮崎あおいがどうのというよりも、遥かに興味が湧いてきたね。 うん、もうNANA万歳っ!なんちゃってな。へへへ。


え?「漫画の映画化は嫌いなんだろ」って? 


こうなったら、そんなことは関係ねえよ、兄弟。 
だって、あのavec mon mariの監督だぜ?



avec mon mari・・・・・
このブログの読者は誰も知らねえだろうな

というか、日本国民1億2千万人のうちの何人がこの映画のことを知っている、または覚えているだろう・・・・・一万人くらい? いくらなんでも、少なすぎか?じゃぁ、10万人? でもそれだと、1200人に一人は知っている計算になるぞ、そんなにいるか?

まぁ、いいや。

とりあえず、1990年代後半に単館系映画(しかも邦画)を観る習慣があった人しか知らんだろうな。自分は確か、京都朝日シネマ(もう存在しません)のレイトショーだかなんだかで観たはずだ(いや、ビデオか?だめだ、正確には覚えていない)。

別に、高遠な思想を表現しているわけでも、特別な技術を使っている映画でもないし、ストーリーもそんなに凝った物ではなかったのだけれど(軽いラブコメです)、「現代の人間模様をコミカルに描く」ということにおいては、大成功を収めていた作品だ。自分にとっては、好きな映画・邦画部門の10位には確実に入っている作品だ。たしか、当時はコアなファンも散見されたはず。

あの作品の監督に「NANA」を撮らせるとは・・・・・・・
プロデューサー、やるなぁ。

さすがに、「バトルロワイヤル」の映画化を深作のじいさんにやらせた奴には勝てないけれど、この人選は何かを期待させるには十分だ。

是非とも、観たくなったね。 つか、一作目だけじゃなくて、二作目にまで興味が湧いてきたね。

そうか!

2006-09-26 | 雑記
わかったぁ!




Laval大学に来てからやたらと疲れるから、何でだろうと不思議に思っていたのだけれど。今日やっと、その理由の一つがわかった。

年齢のせいもある。それは、謹んで認めさせていただく。そして、オタワ経験せざるを得なかった一年に及ぶブランクと、精神的なダメージの重さもある(これは予想以上に重い)。

が、最大の要因はそうじゃない、


2つ以上の事柄を同時に思考しようとしたり、
3つ以上の作業を同時進行でこなそうとすると、
体と脳みそがオーバーヒートするんだ!


今の大学の先生は、僕の分野で世界の頂点に立つ研究者のうちの1人で超優秀だ。そして、当然のことだけれど超多忙。で、学生の数も多いから一人当たりに使える時間は少ない。だから、ある学生と話すチャンスがあったら、一気に色々と命じるというスタイルを取っている。まぁ、状況を考えれば当然のストラテジーであって、彼に落ち度は一切無い。

でも、僕はその状況になれていないから、ついつい与えられた課題というか仕事を一気に片付けようとしてしまう。でも複線的に物事を処理する素質が無いから短時間で疲労困憊し、結局仕事が滞る。そして、ずるずると仕事が溜まる。 根が小心者だから、そのプレッシャーに負けて余計に疲れる。 で、また仕事が滞る・・・・ 悪循環。なんで、こんなに単純なことに半年もの間気付かなかったのか不思議だけれど妙な疲労の原因はこれだ!


アメリカの大学も忙しくて、非常にしんどかった。でも、あの忙しさは、もっと単線的だった。課題の量が多くて、膨大な時間と体力を消耗したのだ。でも、今の忙しさは、とても複線的。仕事量は変らないはずなんだけれど、種類が多い。だから、別々のことを同時に走らせないといけないように思えてしまうのだけれど、自分にはそのキャパシティーが全く無いんだ!だから、ちょっとした量と質で簡単に疲れきってしまう。


そうか、そうだったんだ。


よし、これからは色々と諦めて、見ない振りとかをしてみよう。
そして、一つづつ集中的に片付けるという、本来のスタイルを取り戻そう。


<今日の教訓>
思考を要する作業は、同時進行させない。
単純作業の同時進行は二つまで。





また、妙な自分ルールが増えてしまったけれど、仕方が無いな。
でも、、、、この仮説が間違っていたら、他に原因があるということかぁ・・・・・

NANA考

2006-09-24 | 雑記
最近、映画にまでなったマンガ「NANA」を1から15巻まで読む機会があった。

「流行っているらしい」というのはアメリカ/カナダに生活しながらも耳にはしていた。さらに、宮崎あおいで映画化したっていうもんだから、非常に気になっていた(ヒゲの乙女も宮崎あおいは好きです)。でも、素性の知れない女性向漫画(自分にとって)を15冊も輸入するわけにはいかないから、帰国した時にマンガ喫茶で読もうと思っていたんだけれど、ケベックで世話になっている和歌山人のお姉さまが、「現在出版されている15冊全部持っている」ということが発覚。喜び勇んで全巻借りて、一気に読んだのだ。

これ、世話になっている人に借りた物であって、更に言うとそのお方の大のお気に入りの作品らしい。うん、ものすごく感想を書きづらいね。あんまり悪く書けない。

うん、でも、あれだ、いいたいことは全部言おう。それが、「漫画読み」のプライドというものだ。


よし(気合を入れました)



例の如く、あらすじとかはどうでもいい。気になる人は、自分で探しましょう。



とりあえず、序盤(大体5,6巻くらいまで)は、手放しで誉めようと思っていた。
大衆向け娯楽漫画としては、ほぼ完璧な仕事振りがうかがえたからだ。

一番感心したのは、基本設定の上手さと、その徹底ぶり。「どこにでも居そうな、何事にも移り気で恋愛体質の女の子の視点から、その子の周りを取り巻く人間模様を、色恋沙汰に焦点を置いて描く」という基本方針に対する忠実さが素晴らしかったと思う。序盤から結構な人数が出てくるし、バンドとかの要素もあるから、作者としたらもっと手を広げて色々やりたくなる感じなのに、その辺は全て置いといて「色恋沙汰」に集中。しかも、全体を見つめる視点を提供するのは、若い女の子が一番感情移入をしやすいと思われる「恋愛体質の一般人(奈々)」。この設定を完璧に追っている間は、物語の妙なほころびも無く非常に良かったと思う。 さらに、それぞれが主役級でいけそうなくらいキャラが立っている脇役を的確に配置して、絶妙な人間関係を構築。そして、所々にタイミングよく挿入される心を打つ台詞と、軽妙なギャグのバランスも非常に良い。この辺、あまりに良く出来ているから「物語の作成に何人関わっていて、誰がどうやって全体を調整しているんだろう?こりゃあスゲエな。」とある種の畏怖すら覚えるほどだった。

こりゃあ売れて当然だわな。




が、後半はあまり上手いとは思えない。。。。。。。(まだ完結してないけど)

明らかに物語が大きくなりすぎて、枝葉のエピソードと伏線が多くなりすぎている。あれだけ色々とばら撒くと、回収するの大変だと思うのだけれどどうするつもりなんだろう。

それと、現在の最大の問題点は、物語が「全体を見つめる視点」を失ってしまったこと。七巻あたりで物語への視線の提供者である「奈々」を身動きを取れない状態にしてしまったことが作者の犯した最大の失敗だったと思う。あのエピソードは物語を大きく展開させるには悪くない選択だったのだけれど、「奈々が身動きが取れなくなること」によって、失った物は非常に大きかった。なにせ、前半部分で完璧に機能していた「読者のシンパシーを誘いながら物語に引き込む」という、この漫画の最大の武器が使えなくなってしまったのだ。このことで、物語の明確な方向性というか、「焦点」が失われてしまっているように感じる(だから、物語の枝葉も多くならざるを得なかったとも考えられるな)。


所々に挿入される「語り」の感じから、物語の終わりは既に(というか、書き出しの時点から)決まっているみたいだけれど、そこに上手に着地させるのは、かなりの至難の業になってきていると思う。


本編を終了させるには最速でもあと3冊分、今の物語進行ペースでやると5冊分以上かかる感じだけれど、果たして上手くまとめきれるのか? つか、どこに焦点を置きながら物語を進めていくのか? かなり、難しい舵取りだと思う。


でも、これを逆に考えれば、いま広がりきっている各枝葉の物語に収拾をつけて、完璧にあの「窓辺のテーブル」へ着地できたとしたら・・・・・・


歴史に残る秀作になりますな

そういう意味では、まだ楽しめるのかも。



まぁ、エラそうに書いたけれど、「物語を作るって本当にオッソロシイ作業だよなぁ・・・・」と思います。

あぁ、あと、僕はハチクロのほうが好きです。 

ん?比べるな?
ハイ、ごめんなさい

あと、16巻が発売された直後のこのタイミングだから、明日のアクセスは恐ろしいことになるんだろうなぁ・・・・・・・・

このブログについて ver. 1.1.1.

2006-09-24 | このブログについて
どう考えても、知り合い以外の訪問者が増えている気がするので、一度「ブログの説明」を更新しておきます。

ブログの説明
本ブログは、 At The Walled Cityのメインコンテンツです。僕のプロフィールや、リンクなどは本家のサイトの方にありますので、興味のある方はそちらへどうぞ。

本ブログでは、真面目な社会派の記事から、ケベックでの生活雑記、対フランス語奮闘記、北米での大学院生活の紹介、更には自爆系のネタ話やら、僕の嗜好に関する無駄話まで幅広く扱っています。 でも、一つ強調しておきたいのは、このブログは基本的には知的な社会派ブログだということです(4/23,06の記事を参照)。


注意事項
「知的な社会派ブログ」を名乗りつつも、筆者である僕は「まぁ、適当でええやろ?たまにはシャレも大事やで」と考えている、ゆるくて、いい加減な人間なので、ここに書いてあることの全てが事実であるとは限りません。面白おかしく書くために、現実に起こったことを誇張して書いていたり、脚色を加えていたりすること"も"あります。その辺は、テレビで「"みの"が紹介している健康法の全てが正しいわけではない」というのと同じです。書いてあることをイチイチ本気に取って僕の人間性を疑ってみたり、不必要に憤慨したりしないでもらえると助かります。


各カテゴリの説明

「雑記」
日々の生活から、どうでもいいネタ話まで書きたいことを適当に書いています。多くの記事はこのカテゴリに属しています。

「好きだ」
僕の嗜好物を紹介しています。面白くも何とも無い話ですが、僕の人間性を知る一助にはなるかと。

「おいてけぼりシリーズ」
マニアックな内容を「何のことか分からない人は読まなくていい」と完全に割り切って書きなぐっています。

「Labo Vincent」
不必要にインターナショナルなヴィンセント研究室での出来事の紹介です。

「PCお役立ち情報」
PC関連のちょっとした情報を流します。が、僕は所詮素人なので余り期待しないようにしてください。

「このブログについて」
本ブログの簡単な説明です。定期的に更新しています。


文章の「書き直し」に関して
僕は性格上、一度アップした文章でも、後で読んで気に入らなければ、書き足したり、削除したりということを頻繁に行います。タイトルの横に「(改)」と書いてあれば、その記事は大きく変更されたということなので、暇だったら読み返してみると面白いかもしれません。


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友愛とか?

2006-09-22 | 雑記
本記事は、昨日のエントリのコメント欄への返答もかねています。

前回の記事のコメント欄で、チビタ氏が自分の夫をネタに書いているんだけれど、「身体的に頑強な人々」と「病弱、貧弱、軟弱、虚弱な人々」は基本的に理解しあえない存在なのだと僕も思う。もう、なんだろう、根本的に違う生き物なのではないかというくらい両者の間を隔てる谷は広く深い。それを具体的な形で目の当たりにするのが、病床での食べ物に関する考え方の違いの大きさだ。




もう、かれこれ10年になろうかという一人暮らし生活だが、その間何度か手近な友人に緊急救援要請を出し、看病付きの見舞いに来てもらったことがある。自分で動けないほど弱りきっている状態で助けを呼んでいるわけだから、「おかゆ」「うどん」「果物」「ジュース」などの消化のいい病人食が与えられることを勝手に切に望んでの救援要請だ。 が、その期待を見事に裏切られたことがあるのだ。


38度程度の熱が出て、完全に倒れている時に作ってもらった肉うどん

そして、急性虫垂炎の術後に持ってきてもらったビーフカレーが、それ。



この二つは本当に忘れられない。


だって、病床で目をむいたもの。
なんじゃコリャと思ったよ。
だって、そんな重い物、喰えねえんだもん。
つか、腹切った直後に刺激物は無理だろ。



病の床にあるとき、
我ら病弱の里に生まれ育った貧弱の民は、
「消化のいい食べ物で胃腸をいたわりつつ、この困難を凌ぎきろう」
と考えるのだけれど


彼ら屈強の国に生まれ育った健康優良の民は、
「肉喰って、栄養つけて、さっさと治そう」
と考えるらしいな。


「栄養つけてさっさと治そう」という理屈は頭では理解できるんだ。でも、病中の自分にはそんなパワーは無い。体が受け付けないんだよ。そもそも、体が弱っているときに、なんで喰えるんだろう?胃腸が強いんだろうな。というか、体が強いと、同じような風邪にかかっても、身体へのダメージが小さくて済むんだろうな。だから、食えるんだろうな。そして、向こうからすると、貧弱の民の病人食のおかゆやら、果物では「食った気がせず、体力が回復しない」とか感じるんだろうな。


この両者の間には、熱帯の島で漁をしながら暮らしている人々の宗教観と、極域でアザラシやら白熊を狩りながら暮らしている人々の宗教観ぐらいの隔たりがあるような気がして仕方が無い。



いや、誤解の内容に書いておくけど、忙しい中わざわざ時間を割いて看病をしに来てくれた友人には、本当に感謝している。 単に、あまりの感覚の違いに呆然としただけだ。



それでしたら、ドリンクとポテトの付いたセットがお安くなっておりますが?

2006-09-21 | 雑記
たまには庶民的な記事も。


風邪を引いた。

病弱とは言わないまでも、頑丈なつくりではないので、ちょっとでもムリをすると、すぐに体調に出てしまう性質だ。だから、ここ5年くらいの間は、マニアックなほどウガイと手洗いを励行して風邪の予防に努めていた。なにせ、海外の一人暮らしで病気をすると、色々と面倒だし、正直なところを言えば、かなり心細い思いをしなければならないからだ。まぁ、その努力の甲斐あって、アメリカ滞在中は寝込むような風邪はほとんど引かずにいて、それが密かな自慢だったのだけれど、カナダに来てから(在加1年2ヶ月)もう二度目のダウンである。なんだろう、この土地が体に合ってないのかなぁ。

しかも、今回は片頭痛発作と風邪症候群のコンボ攻撃を喰らってしまい、本気で死ぬかと思った。まぁ、どちらも死に至る病ではないので、絶対に死なないんだけれど、「人生の理不尽さ(?)を噛み締める」には十分な苦しさだったね。 うん。


あ、いまのところ無事ですよ。 ブログ書く元気あるくらい。

安否

2006-09-20 | 雑記
だから、ニュースブログじゃぁないんだが・・・・



なんか、タイで物騒な話である。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/world/thailand/?1158720468

無駄に国際派な友人を数名抱えているから、こういったときに変な心配をしなくてはならなくなるので困る。しかも、渦中のタイ・バンコクには親友中の大親友というか、むしろ自らの半身とも言えるほどの重要人物(言い過ぎか?)が赴任中であり、何かあったらシャレにならない。

そこへクーデター発生。まぁ、クーデターといってもそこまで緊迫した状況ではなさそうだから連絡があるまで待とうと思っていたのだけれど、やっぱり気になる・・・・


で、先ほど意を決して先方に電話してみたら


「あ、大丈夫やでぇ。会社も、工場も普通に動いてるわ」
「なんか笑けるやろ? そんなことより、今眠い方が問題やわ」



と、いたってノンキな御回答を賜った。



緊張しながら電話して損した感じだ。



あっ、いや、別にヤヤコシイ事態を期待していたわけではない。
うん、いいんだよ。君が無事なら、それだけで僕はとても幸せだ。