城壁の街で : At The Walled City Blog

カナダ・ケベックシティ在住、ラヴァル大学院生の生活雑記
Université Laval, Québec City

北の大地から2

2007-06-29 | 北の大地から
今日は霧のためヘリが飛ばず、研究施設にとどまって荷物の整理やら今後の計画を話し合ったりになっています。



ここで、研究活動の一こまを。





手前の青シャツが自分で、奥にいるのがアシスタントのトミー君。

トミー君の前にある黒い筒のような物が、大昔にちょっとだけ話題に出したベンツが買えるほど高い機材。彼が持っている漏斗から試料(湖の水)を送り込んで光学的な水の性質を調べます。本来は室内で使う機材ではないのですが、研究対象の性質上、こういう使い方になっておりますな。

まぁ、こんな感じです。



なんか、今日の記事は「物凄くまともな留学日記」みたくなっているので、非常に満足しております。

ちなみに、実際の研究対象となっている地域には、まだ一回しか行っていないので写真はありませぬ 雨が降っていたので、デジカメを持っていきたくなかったのです(防水のフィルムカメラは持っていったのですがねぇ)。

北の大地から1

2007-06-26 | 北の大地から
えーっと、現地に到着してみたらネットが普通に使えるようになってました。しかもワイヤレス。スピードは”中速”という感じだし、いまいち不安定ですが、最低でもウィンブルドンの結果は知る事が出来る!ちなみに、ニュージーランド人であるうちの先生はアメリカズカップのニュージーランド対スイスに夢中です。





モントリオールから現地まで乗った飛行機。途中で4回か5回、客の乗り降りのために小さな飛行場におりたのだけれど、どこも砂利で極端に短い滑走路とプレハブみたいな空港施設でした。写真は、その小さな空港のうちの一つでとりました。

ジェームス湾岸では風が強く、小さな飛行機は物凄く揺れました。ランディングがあんなに怖いと思ったのは初めてです。

まぁ、でも、手違いがあってモントリオール空港で僕だけ乗り遅れそうになった以外は無事に到着できました。




飛行機のから撮ったハドソン湾岸の景色です。地衣に覆われた岩とスプルースとおぼしき低木とやけに茶色い沼(有機物が多い)がいっぱいでした。




あさってからサンプリングが始まるので、忙しくなると思います。ネットがあるとはいえ更新は期待しないでください。

出発

2007-06-25 | 北の大地から
さて、あと一時間ほどで出発します。
下の記事にもあるようにインターネットは無いに等しいので、更新はできません。
三週間ほどお待ちください。


出発前、徹夜で暇なので、記事を二本書きました。

一気に読まず、最低でも二日に分けて読みましょう。
願わくば、今週の月曜と来週の月曜って感じで、二週に分けて読みましょう。



遠隔地の憂鬱

2007-06-25 | 北の大地から
さて、現在25日の朝の三時である。あと、一時間ほどでタクシーがきて、空港に向かう・・・・

いよいよ、三週間の旅に出発である。






毎年、フィールドに入る直前は、「研究なんてメンドくさいことしたくない」「こんなことやっても、何の役にも立たない」とか考えてしまい、物凄く憂鬱になるのだけれど、今回は今までのイヤイヤ病を遥かに凌駕してひどい症状を抱えている。


今、本気で行きたくないと思っているのである。



いや、準備が忙しすぎるからでも、その準備を誰も手伝ってくれないからでもないし、同行する十数名がすべてケベック人で、フランス語を話せない自分は現地で孤立することが既に確定しているからではない。そんなことは、既に慣れている。この一年、ずっとそうだった。

じゃぁ、このブロードバンド時代にもかかわらず現地のインターネット環境は劣悪でメールチェックもままならないとか、電話線が施設に一本しかなく、さらに使用時間が限られていて外部との通信は望めないからかといったら、そうではない。いざとなったら、三週間くらいネットがなくても、電話がなくても死にはしない。


テレビも新聞もない。まぁ、このへん少しは影響してくるが、本気で行きたくなくなるかといえば、そんなこともない。



そうじゃないんだ、そういうことじゃない、




今回の研究旅行が Wimbledon (25June-8July) と完全にかぶっているのだ。



これが最大の問題だ。

夏の初めの6、7月、本業はもろにシーズンなので非常に忙しくなるが、スポーツ観戦も大変忙しい時期である。

NBAのファイナルがあり(今年はLebronJamesのキャバリエーズがファイナルまで・・・)、テニスはフレンチオーブンとウィンブルドンが立て続けに開催される。

NBAは「時間があれば見る」という感じだが、テニスの方は基本的には「重要な試合は意地でも見る努力をする」心づもりなので(んなことより勉強を・・)、去年のこの時期はテレビを求めて学内やら、めぼしいスポーツパブをうろついたりしていた(貧乏なので自宅にケーブルを引くことができない)。

特に、Wimbledonは、好きなタイプの選手が活躍しやすい大会なので、自分にとっての「重要な試合」も多い。なので、Wimbledonの二週間は、試合が気になって勉強なんてやってられないのが常だった。

が、今年は遠隔地に隔離されるので、試合を見ることはおろか、結果を知ることすらできないのだ・・・・・・・・


いくら、Mario Ancic が出ていないとはいえ、ひどい話だと思う。


さらに、さらにである。

ケベックシティでの夏の最大のイベントである Festival d'ete de Quebec ともかぶっている。


そして、さらに、さらに言えば、ケベック州での引っ越しの日も逃してしまう(ケベックでは7月1日にかなり多くの人が一気に引っ越しをするという変な慣習があります)。

この引っ越しの日には、町中にガラクタ(=引っ越しのゴミ)があふれるので、近所を歩いているだけでも、お宝に巡り会う可能性がある非常に楽しい日なのだかが・・・・・



うん、今回の研究旅行は、自分の数少ない夏の楽しみを完全に奪い去るのだ。

うん、何も楽しみがないまま夏が終わってしまったら、僕はなにを支えに生きてゆけば・・・・

うん、いろいろとヤバいかもね


うきゃぁーーーーーー









ちなみに、この夏に宿泊する大学の施設はこれ
http://www.cen.ulaval.ca/english/station.html#

そして、持参する荷物の写真が以下




持参するほぼすべての装備。一週間分の着替えやら、フィールドで使うだろう装備が山のように・・・・・






それを、カナダ名物のホッケー用の鞄に詰め込んだところ。アホみたいにでかい鞄で、身長171CM、体重61キロの自分の体が完全に収まる。参考までに、Macbookと文庫本をおいてみた。


宗教的マニア

2007-06-24 | 雑記
数年来、「買う、買う」と言い続けていながら、金欠から全く買う気配を見せず、北極圏に行く段になって”やっと”買ったデジカメの話。




北緯57度だか58度だかの高緯度地方での研究活動の記録のためにデジタルカメラを購入した。

SONY の DSC-W80 という型である。





この機種に決めるにいたるまでは、生来持ち合わせて生まれてきたとしか思われないの粘着質のリサーチ力と、大学生時代に「石橋を叩いて、叩いて結局渡らない」と揶揄された事のある異様なまでの慎重さを遺憾なく発揮して、相当の時間と体力を投入した。

はじめは、「二万円程度で適当に撮れるカメラなら何でもいい」で考えていたのだけれど、調べていくにつれ「二万円前半」の価格帯の機種が機能面でもコストパフォーマンスの面でも一番中途半端であるようだったので、最終的にはカナダ価格で三万円程度の機種に落ち着いた。

Canon PowerShot A570IS
Panasonic DMC LX7

あたりの単三電池モデルと散々悩んだのだけれど、最終的には

1 顔認識、光学手ぶれ補正などの流行の機能はひと通りそろっている
2 コンパクトで持ち運びに困らない
3 光学ファインダーがついている

という、条件をすべて満たしていたのがW80だったので、これに決めた。

Canon の A570IS は機能的には申し分なかったのだけれど、コンパクト機にしてはサイズが大きくて、デザインも好きじゃなかったので却下した。

Pana の DMC LZ7 は、機能的には申し分ないし、サイズも単三電池モデルの割には問題は無かったし、ちょうどいいタイミングで Sears でセールをやっていたのだけれど、光学ファインダーが無いのが許せなかった。自分の場合、どう考えても野外で撮影する事が多いのは目に見えているので、液晶だけでは嫌だった。

で、目立った取り柄は無いものの、何一つかけている物の無い(自分にとって)Sonyのカメラに落ち着いたのである。


いやぁ、いつもの事ながら、決めるまでは大変だったよ。
(うちの親は何の事かわかっているはず)



さて、このデジカメハンティングの道中、インターネットの利便性をフルに利用し、色々な情報を比較検討したのだけれど、そのなかで 価○.COM のクチコミレヴューのコーナーが面白いというかなんというか・・・・・


マニアは怖えぇ


よくある、全員参加型掲示板で(こんな言葉、あるのか?)、本来は、何か質問がある人がトピックをたてて質問し、それに対して善意ある有志が答えてあげるという仕組みであるはず。これを普通にやっていれば、質問者は疑問が解決して幸せ、そして、回答者も自分の優越感と言うかなんというかが満たされて適度に幸せ。うん、みんな幸せだよね、となるはずなんだけれど・・・・ここの掲示板では


素人が中途半端な質問をすると、カメラマニアの皆さんが容赦なく突っ込む、突っ込む。そんな細かい「工学的に正しい意見」なんて誰も求めてねぇよ。

そして、マニア同士でも何か気に入らない事があると、本気でののしり合ったりしてやがんの。もう、質問者の当初の意図とは全くかけ離れたところで、物凄く細かい表現に関して、「それはいかがなものか?」「いや、私の意味したところは云々」「では、こう書くべきであったのでは」「いや、それだと・・・・」以下無限ループ。

あほだ。

んで、一番嫌だなぁと思ったやりとりは、「XXXと○○○という機種で悩んでます」という質問に対して、二人くらいの人が「XXXの方がいいですよ、理由は云々・・・・」と答えていたのだけれど、そのあと、質問者からのレスポンスが無かった事に対して

「あれ、結局どうなったのですか、質問逃げはいけませんよ」

と、子供みたいな「結果報告の催促」をし、さらに質問者が○○○の方を買ったと渋々報告したら、

「じゃぁ、何のために質問したんだ!」と、さらに子供みたいに怒り散らす。

というようなもの。


なんかね、読んでいて物凄くイヤァな気分にね、なりましたね。部外者なのに。
こういう、押し付けがましいマニアは・・・・・・・・




なかには、とても役立つ話題もあって、購入するにあたっては結構参考にさせてもらったのだけれど、半分くらいはイヤァなやり取りだった気が・・・・・


いやぁ、自分も昔バイクに乗っていて、相当量の蘊蓄を全身に蓄積していた覚えがハッキリとあるので、そういう人を責める事はできない気がするけれど、工業製品のマニアさんたちの偏屈さと、モラルの無さ(彼らなりのモラルなんだろうけれど)は、勘弁してほしいと久々に実感した。


ま、それだけの話です。





近所の公園で撮った花。

カメラマニア様たちからすれば、色々と文句のある素人写真なんだろうけれど、自分からすれば

「へぇ、こんな小さいカメラでも、こんなきれいな写真が撮れるんだ!」
「結構、楽しいじゃねぇか、オイ!」
と素直に感動した一枚。

大学院生の住処

2007-06-21 | 雑記
普段は役に立たない事ばっかり書いているこのブログ、実は家族や親しい友人たちへの生活報告も重要な役割だったりする。

で、今回は、デジカメを入手した記念に自分の部屋の様子を公開してみようかと思う。





これが、普段映画を見たり、音楽を聴きながらくつろいだりしている部分。

写真右下に写っているのが2人がけのソファー。その前にずらっと並んでいるのが自分の生活の生命線であるAV機器各種。ビデオ、DVD、CD、レコードと一般的なものはすべて再生できる状態にしてある。ただ、アンプを持っていないので、裏の配線は物凄く複雑になっていて、DVDを見るためにはビデオプレイヤーを稼働させなければならないとか色々と面倒。ちなみに、テレビはケーブルテレビと契約していないので全く見る事ができない(アンテナをたててもほとんど入らない)。単に、レンタルビデオを見るためだけに存在している。

窓の外はアパートの全世帯共有の裏庭で、自由に出入りする事ができるのだけれど、あまり日が射さない庭なので、自分はほとんど使っていない。

あと、写っていないけれどソファの隣には本棚があり、日本語の本があふれている。



さて、これを見て「何が貧乏生活か」と憤ったあなたは大きな勘違いをしている。この写真に写っているほとんどのものは、「もらった」か「ひらった」か「ガレージセールで買いたたいた」物で、きちんとした店舗で購入した物は、DVDプレイヤーとCDプレイヤーだけである。写真に写っている主な物をすべて足しても3万円を超えていない。





次が窓側から撮った写真。

普段、真ん中のテーブルで食事したり、MacBookをいじったりしている。まぁ、生活の中心。

その左手のドアはバスルーム。普通に洗面台、便所、バスがある。ドアの左手に見えているフレームは、シカゴの Frank Lloyd Write 博物館で買った、グッゲンハイムのラフなイメージ画のポスター。テーブルの右側の黒っぽいカーテンの向こうにキッチンと玄関がある。そして、そのカーテンのさらに右にかすかに写っているのがベッド。


まぁ、こんな感じです。