ふつうの暮らしとリハビリテーションとケア

もし、障害を負ってしまったらどうするか?
今までの生活は??
暮らしを支えるリハビリテーションとケアを考えます。

人の死亡率○%

2005年05月21日 | 生と死と
去年はとあるリハビリの学校に講義に行った。
お題は「地域理学療法」。

地域ケアについて理学療法士の視点から講義を行った。

老化などにも言及し、その中で、
「人の死亡率は何%?」ときいた。

ある生徒に指名し、尋ねると、
「80%」と返ってきた。

オイオイ、20%は不老不死かい(笑)

まぁ、しかたないか、とも思う。
この世の中は健常人のためにあるようなものだ。

流行曲やドラマの主人公はほとんどが「健常」だ。

自分が20歳のころを思えば、
この体力が未来永劫続く、と思っていた。
死ぬことなんてありえない、と思っていた。

実際、健康でなければ怒られそうな世の中になってきた。
介護状態になってはいけない=介護予防
など、「健常」であることが一つの社会規範になり始めた。

そして、ある日突然死んで欲しい(PPK:ぴんぴんころり)、
という言葉がまことしやかに望まれるようになってきた。

そして健康寿命という言葉がでてきて、
要介護状態=健康ではない、という定義づけがなされた。

健康=善であり、それが社会保障の基本となっていいのだろうか?

障害者がふつうの暮らしをするためにサービスを使って、
それが「益」ととられ、負担金が生じる世の中だ。

健康ってなんだ?
今の世の中で「死」をどうやって見つめればいいのだろう?

頭の片隅で、離れない・・・