ふつうの暮らしとリハビリテーションとケア

もし、障害を負ってしまったらどうするか?
今までの生活は??
暮らしを支えるリハビリテーションとケアを考えます。

食餌と食事

2005年05月15日 | ケアの話
さて、写真を添付してみた。
とある施設の「おやつ」の写真を撮らせて頂いた。

このおやつを食べたいと思う人?
ときいたら、何人の人が「食べたい」と答えてくれるだろう?

きっと、スタッフが片付けが楽だから、紙の器になるのだろう。
洗う手間もなし。

さて、この飲み物のコップ。
入所者全てが、同じコップを使う。
それも中身は「お茶」か「スポーツ飲料」だ。

コーヒーとか、煎茶とかは選択できない。

これを食べなければ「食欲不振」とされるのだ。

この写真は、きっと第三者が見たら、
「お前ら、何しとるねん!」となるだろう。

職員はそう思っていないのか?
新人のころはそう思っていたはずだ。
介護についての思いがあったはずだ。

ところが実際に働いてみると、覚えることが多く、
先輩職員からの手痛い歓迎を受ける。
そうこうしていうるうちに、当初の思いは消えて、
紙の器が風景になってしまう。

そうして、それは外部から見るととんでもない「非常識」となる。

この「外から見た感覚」は非常に重要だ。
内輪だけでやっていると、どうしても世間が狭くなる。視野が狭くなる。

それを防ぐにはどうしたらいいか?
外部に出ることだ。研修会でもいい、何かの本を読むこともいいだろう。

そうして、「疑う」ことだ。
いま自分がやっていることが、はたして「正しいのだろうか?」と。

これはかなりしんどい作業だ。
どこまで疑ってかかるか?

この方の杖の高さはこれでいいか?
車椅子はちゃんとあっているか?
自分の提供している治療手技はこれでいいのか?
移乗動作の介助はこれでいいのか?

常にもっとよりよく、もっとよりよい方法、
これを模索するのが医療・介護の基本と思う。

「BEST」より「BETTER」、これをモットーに働いている。