ふつうの暮らしとリハビリテーションとケア

もし、障害を負ってしまったらどうするか?
今までの生活は??
暮らしを支えるリハビリテーションとケアを考えます。

予後は誰が決めるのか?

2005年05月07日 | リハビリテーションの話
さて、ディサービスでの話。

半身麻痺の方で、病院から自宅へ帰られた方だ。
病院でも装具をつけて歩いていたが、段々足が硬くなり、
曲がったままになってしまい、装具はつけられなくなった、とのことである。

要するにだんだん歩けなくなった、と言うことである。

で、身体機能の維持をディサービスでお願いしたい、という依頼であった。

私の偏屈なところでもあるのだが、こういった病院からの申し送りは、
参考程度にとどめておく。

従って、「本当かいな?」と思ってあたる。

この方の足を動かしてみる。
思ったより硬くない。動きもある。
そこで、こられるたびにしつこく足の硬さをほぐしていく。

1ヶ月もしないころだった。
「これは装具がつけられそう」という感触があり、
実際つけたところ、はまった!つけられた!!

そして、この方の念願であった、歩くことがかなった瞬間でもあった。
この方、涙を流して喜んでおられた。
やりがいを感じる一瞬でもある。

そうなるとどうだろう?
病院で歩けない、と言われた方が、結構何とかなったりもする。

医療の現場では、「この方の予後は~~」という話をしている。
しかし、それが患者さんの実際と結構違ったりもする。

医療職や介護職の思い込みによって、その方の予後が変わるなら、
「保険」で運営している以上、どうなんでしょう?

同じ料金なのに、結果が変わる、、、

保険では技術の差はないのだ。
全国どこでも同じ水準の医療・介護が受けられる、というのが前提だ。

同じ料金なら、いいところを選びたい、というのは我がままか?

さてさて、技術とは何か、と聞かれると、
技術とは再現性があって、他人に説明できるもの、と言える。
何度やっても、同じ結果になり、それを説明できる、ということだ。

技術が無い、というのは、プロとしてどうなんでしょう?
考えておかないとなあ、、、と考える今日この頃だ。