ふつうの暮らしとリハビリテーションとケア

もし、障害を負ってしまったらどうするか?
今までの生活は??
暮らしを支えるリハビリテーションとケアを考えます。

食欲不振

2005年05月14日 | ケアの話
ある特養でのこと。
スタッフルームで雑談していたら、スタッフが「あの~・・・」と
声をかけてきた。

何でも、とある入所者さんが、食欲不振で、どうしたらいいか?
ということであった。

どういう工夫をしました?
と聞くと、
「とりあえず、ご飯をお粥にしました」
「それでもなかなか食べてくれないので、ポカリスエットを出してみました」
「これでも食が進まないので、看護婦さんにたのんで点滴でも・・・」
なんて話されます。

さて、私が食欲不振だったらどうするか?
ご飯をお粥にするか?お茶ではなくスポーツ飲料を飲むか?
点滴しに病院に行くか?

しないよね、フツー。

ちょっと気分を変えてみる。
外食してみるかもしれない。そばやうどんなど、食べに行くかなあ?
店屋物もいいな。思い切って寿司などたべるかな?

これが普通、と思う。

で、この方。
私は聞いてみた。

「どこか食べに行きませんか?」
そうするとこの方、
「そば。天ぷらそばが食いたい」
とのこと。

後は簡単。
たまたま夕食が近かったので、外食は無理でしたが、
出前を取って汁まできれいに平らげられたのです。

私達の仕事に必要なのはなんなのか?
視点を変えること、医療・介護の狭い世界の中で物事を考えないこと、
そう思う。

難しく考えるのではなく、普通に考える、
これ重要と思っています。