舞栗倉庫

過去ログ

お買い物。

2008-01-27 18:35:52 | Money
先日の忘年会でF氏が呑み出して早々に「最近自分の周りの同僚や先輩が、あたかも先を争ってるかのごとくマイホームを購入し出しましてね・・・」と切り出した。

彼は今30歳前半で結婚したのが06年。新居を構える際に「マンションは賃貸か分譲か迷ってるんですが・・・」とメールが。

そもそもこれから住む家を「借りるか買うか」の、いわば入り口で迷ってる割には、ピンポイントで甲州街道沿いの物件への「買い意欲」がありありの文章が送られて来た。

そこで「あくまでも最終的な決断はアンタ達2人が出すんだけど、ちょっと水を差すとさ、その不動産屋の営業さん、なんか売り急いでる風じゃない?文章からそんな雰囲気感じるんだけど。
それとね東京都の出した試算があって、役所の試算だからそれ自体甘々だと思ってる訳なんだけど、そのきっと甘々なんじゃないか試算ですら『2015年をピークに都民は減少傾向に』って出てるんだから、そっから先不動産価格は下落の一途だと思わない?
それとね、その物件の周辺の路線価ザックリ見てみたんだけど、新宿からの距離考えてもなんか異様に安くなくない?
買った後に『実は裏ドラが・・・』なんてのもイヤだから、区役所でその辺の都市計画マスタープランとかなんとかあるだろうから調べてみたら?」

と返信した影響があったのかなかったのか(まぁ影響度合はあったとしても小さいだろうけど)、その時はマンションの購入は思いとどまって賃貸マンションに落ち着く事になった。

でも忘年会の席での彼の言い方には「購入を完全に諦めた訳じゃないし、周りの人達が買いに走ってるもんだから、ちょっと焦って来ちゃってる」風がアリアリで、結局は他人事なんだけどいい加減な事も言えない訳で、その場は曖昧模糊とした返答に終わらせておいた。






総務省が発表した人口移動報告によると、東京圏への転入者が転出者を155,150人上回り、バブル期以来の高水準になった・・・バブル崩壊後流出過多になったが、地価下落に伴う住宅価格の「値ごろ感」から流入過多に・・・(大分端折ったけど大方そんな話)って記事が出てた。

不動産の価格が上がれば出て行き、出て行けば下がり、下がれば入って来て、入ってくれば価格は上がる。

いとも簡単な市場原理。

で、甘々試算通りに都民数が推移したとすると、2016年以降の不動産はディスカウントって事なんでしょうか?その時点の世の中がインフレに振れてんのか、デフレに振れてんのか???その事も「一生に一度の大きな買い物」に付いて回るリスクではある訳だ。





(え~と、ここまでが昨夜書いた部分。全部書ききれたらエントリーしようと思ってたんだけど、書ききる前に晩飯が出来ちゃったもんだから一時フリーズ。この先がこれから書き足す所なんだけど、読み返してみたら別段長い文章でもないくせに、焦点の定まらない文だなぁ。)





かつて自分自身でマンションを購入するなんて大それた事を考える機会はまったく無かったもんだから、一千万単位の借金をして”マンションの一区分を買う”って言う行為が非常に怖い事のように思われてならない。

”マンションの一区分を買う”ってのは、当たり前だけど「一住戸分の建物」と「マンション宅地全体に占める一住戸分の所有権」を買うってこと。

建物ってのは毎年減価償却して行って、「建物部分」は最終的にはとことん無価値になっちゃう。「無価値になったとしたって住める事に価値がある」かも知んないけど、ヨーロッパの建物みたいに百年単位で健在な建物なんか一般的には考えられない訳で。となると子の代も孫の代もなんてのは夢物語だよね、現実問題。

で、所有権だけは持ってる土地ってのは単独で売却する事は出来ないんだろうからまさしく「不動の資産」=不動産。



先週聞いてたラジオ日経で「株式はどんなに下がってもゼロにはならない。なぜなら『有価証券』ですから。」みたいな事を聞いた。まぁ確かに会社がたとえ逝っちゃったとしても幾ばくかの配当はあるんだろうから無価にはなんないんだろうけど。



何が言いたいかってぇと、マンションの場合、ウワモノ(建物部分)は将来価値が無くなる。そして使い物にもならなくなる。つまり消費する。だからマンションを買う時に建物部分には相当する額面に消費税が乗って来る。

土地はどうかと言うと、将来都民が減少して行き価格が下がったとしても減価償却はしないし使い物にならなくなる事はない。まぁ区分所有している土地は単独で転売する事は出来ないし、面積自体実にちっちゃい筈で、マンションを買うときの額面のほとんどが将来無価値になる建物なんじゃないのかなぁ、と思う。

だから”マンションを買う”ってことは投入した資金のほぼ全額が、将来ほぼ確実に無価値になるってことが約束されてると言えるんじゃないのかなぁ、と。

しかもフラット35かなんかでローンを組んじゃうと、返済金額は組んだ時点でFIXされちゃってさ、3年後?に変動金利に移行して現在の市場金利から見て上がる事はあっても下がるなんてぇことは期待できないんじゃなかろうか。

3,000万円のローンを組んで、返済総額6,000万円でした。そして完済した時点で実はシャブコン使って建てられたマンションだったもんだから、固定資産税評価額はほとんど無いのはいいとして、住み続けることも難しい・・・なんて事にでもなった日にゃぁ目も当てられませんよ。



「だからせめて借金をするんならさ、親族間で『消費貸借契約書』かなんか取り交わして、金額にもよるかも知んないし金利についても税理士に相談した方かも知れないけど、せめて利息部分が第3者の懐に入らないように工夫した方がいいんじゃない?
それと一概に有利とは言えないけど『相続時清算課税制度』の活用も検討してみたら?
今の原油高はサブプライム絡みの一時的な現象だとは思うんだけど、長いスパンで考えたらやっぱりアブラは無くなりつつある訳で、ってことは価格は上昇して行く訳で、ってことは物価もそれにリンクしてインフレに・・・と、もしそうなら相続時清算課税は有効かも知んないよ。
でもさぁ、サブプライム問題で金融機関は軒並み大幅なマイナス作っちゃったってぇのに、ゴールドマンサックスはショートポジションとって、作ったマイナス穴埋めしたどころか大儲けって言うじゃない。大したもんだよねぇ。
マネックスの松本さんてさぁ、G/S出身なんだよね。
関係無いけど、ゲ~ノ~ジンの誰かににてるような・・・」



などとなどと、酒が入ってるもんだから話は出口の無い航海に乗り出して行ったのでした。



その後F氏、奥さんとどういう方向で話が進めているのか、いずれ聞く機会もあろうかと・・・





話変わって昨日の新聞に近所のスーパーのチラシが。
日頃はカミサンがチェキするので自分で目を通すことはあまり無いんだけど、昨日はカミサンが掃除をしていて明らかに邪魔者であることに気付いたもんだから、何かお買い得でもあったら1人で買い物に行って来ようと紙面を見回した。

「アメリカンポーク380円」が目に入った。

380円という金額がアメリカンポークにとってお買い得なのかどうか判断できなかったんだけど、「広告掲載商品=安い」という公式に当てはめ、生姜焼きにでもすればいいんじゃないかな?ってことで「アメリカンポーク」のシールだけ確認して買って帰って来た。

冷蔵庫に入れたアメリカンポークを見てカミサンが「あれで生姜焼きじゃ脂が大杉」。

その後チラシを再度チェキした彼女が紙面を指差し「あの肉って、これ? 金額は380円だった? 違うでしょ? だってこれ、日替わりで明日(つまり今日)だもん」。

・・・(汗)







教訓:住宅の購入はもちろんのこと、金額の多寡ではなく、いかなる「買い物」にも事前の十分な下調べと冷静な判断が必要である。そして今後の留意点を敢えて言うなら「アブラ(脂)の多寡である」ということである。

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