舞栗倉庫

過去ログ

哀愁の焼きそば。

2006-11-21 18:40:32 | Food
「今夜逢えませんか?」だの「こんな私は嫌いですか?」なんてどこの誰だか解んない人から毎日毎日たっぷりとメールが届く。僕みたいに東京の片隅で目立たないようにひっそりと暮らしている人間にも、心の通った言葉の羅列が容赦なく送られてくる。実にありがたく思うし照れもする。どこで僕の存在を知ることができたのか、聞いてみたいもんだ。

子供の頃から親に「知らない人に付いて行っちゃいけない」「知らない人が訪ねてきても、1人の時にはドアを開けてはいけない」と言われてその忠告を守り育ってきたけど、今回は試しに一つだけありがたいメールを開けて読んでみた。

「こんばんわ~。ワタシわぁ今1人なんですぅ。(中略)こんなワタシで良かったら、今夜逢ってもらえませんか?(中略)ところであなたわ、どこに住んでいるんですか?」

申し上げにくいことですが、「は」を「わ」と書く人わどうも苦手ですし、どこに住んでいるのかも知らない人に「逢って」「チョメチョメ」しませんか等という大胆な方にわ僕わきっと馴染めないように思いますので、ありがたいお誘いとわ思いますがご縁が無かったということで・・・。

それからさっきオフクロから電話がきて「SGIの蒲田さんかいう人から○○さんはいらっしゃいますか?って電話がかかってきたけど・・・」と言われた。SGI・・・SGI・・・??あのインターナショナルなSGI?一説によるとフランスでカルトの指定を受けているといわれているSGI?生活保護対象者にも”財務”を強いるという噂のSGI?噂だから実情は僕は知らないけど、いずれにしても電話をしてきたのが”あの”SGIだとしたら何の用だ?勧誘か?それなら直に訪ねてくるだろうしなぁ。選挙か?選挙はまだ先。それに選挙の協力であればコーメートーとして来るだろうし、何だろう。気持ちのいいもんではないことは確かだ。それになぜ僕の個人情報を持っているんだ?実家に電話してきたということは古いデータであるが、かつて”あの”SGIと接触したことはないから「宗教団体だから個人情報保護法の適用外だもんね」という筋の話ではない筈。どこから入手したのか確かめてみたいけど、触らぬ神にタタラジュン・・・知ってる人いるんだろうか。

「今度また電話がかかってきたら、『亡くなりました』って言っといて」と言っといたけど、ホントに言ったらどんな反応示すんだろうか?興味あるなぁ。




と、前置きはこのくらいで。

昨日、スーパーいなげやに行ったら3食入りの焼きそばの生麺が¥98だった。同じもの(ブランドは違うのかもしれないけど)が通常は¥178かな?「チラシ掲載商品」の時で¥138程度だから、次回の確定申告がほぼ確実に「譲渡損失の繰越控除」である身としては手を出さないわけにはいかず、一瞬の迷いも無くカミサンの持っているカゴに入れた。(これで「もやし焼きそば」を作ろう)。

毎週土曜日の日経朝刊に一緒に入ってくる「日経プラスワン(でいいのかな?さっき纏めてフルコンで縛っちゃったから、もう解んない)」の最終ページにいつも1つずつ紹介されるレシピの先週のものがもやし焼きそばだった。その名の通り具材はもやしだけ。肉も人参もタマネギもトリュフもフォアグラも入っていない。それと塩味だから「ソースを出せよ」と2ちゃんねらーに追求されても「ソース味じゃないから出せって言われても出せないもん」としか言いようがない。もやしの歯ごたえと麺にまぶした塩化ナトリュウムのハーモニーだけを楽しむ、そんなシンプルにして且つ簡単で奥の浅い料理である。

紙面に載っている写真には、彩りを考えて青ネギを最後に振りかけてあったけど、それは省いても構わない。すこ~し焼き色をつけた麺と、見るからにシャキシャキ感を確信させるもやしの色艶ったら「3食焼きそばが¥138の日に絶対作ろう!!」と、そんな気にさせられずにはいられようがない白物家電だった。

0:A(酒 適量、スープの素 気分次第、塩 何となく、黒胡椒 お好みで)を混ぜておけ。しのごの言わずに混ぜておけ。

1:もやしは必ずヒゲをとること。手間を省くと食感が悪くなるだけでなく、孫の代まで祟られる・・・訳ではないが、ヒゲから出る水分で全体が水っぽくなる。「雪国もやし」でも要領は同じである。

2:次に問題のもやしであるが、これくらいの油をひいたフライパンでこれくらいの塩を加えながら1~2分炒めることが一般的となっており、首尾良く行ったら一旦皿に移しておく。

3:麺をフライパンに入れ、フライ返しで押し付けながら少し焦げ目をつける。気分が高揚したらAおよびもやしを加えて混ぜ合わせる。皿に盛り3m離れた場所から青ネギを散らす。

*麺は予め1~1.5分チンしておくと肩の荷が下りる。

早速作りました、昨夜。呑みながらの調理(と言うほどのもんでもないか)なので味付けは慎重にしましたよ。塩入れすぎると取り返しのつかないことになるから。それから大事な留意点はもやしの炒め時間。レシピには1~2分と書いてあったけど2分なんて炒め過ぎ。ダメダメ。もやしなんて20~30秒あれば我が家の火力なら十分に火が入る。それ以上炒めちゃうと、皿に移している間にも余熱でさらに火が入っちゃって食べる頃には皺々オバァちゃんになっちゃう筈。だからせいぜい1分がいいところ。欲を言えば42秒に押さえておきたいところだが、人間、一寸先は闇だからなぁ。

なべ振りも申し分ない出来だった。麺の炒め具合、もやしのシャキシャキ加減も言うことない。具材の種類が少ないせいで油もほとんど使わずに済んだ。なんてヘルシ~なんだ!こんな献立ばっかりであれば、もう「メタ坊」なんて言わせない。健康そのもののお花畑生活さ。

と、喜んで食べ終わって横を見るとカミサンのもやし焼きそばが残ってる。な、な、なんということなのだ?僕の自慢のもやし焼きそばが気に入らないとでも言うのか?近年希に見る自信作だったんだぞ、も、も、文句でもあんのか?上等だ、もうあんたの作る食事も食べない!!絶対に食べてやんないんだかんね!!謝ったってだめだかんね。

とは何がどうなろうとも言えないのである。

朝流しを覗いたら、あの三角なんとかに捨てられているのを見つけた。結構ショックだった。当分なべ振りはしない。

気を取り直して今日の昼食。もう店を選ぶのが面倒になってきて、久しぶりに市役所の食堂へ行った。前回食べにきてからかなり時間が経っており、その際の脱力加減の記憶も薄れていた。最後に訪れたときにお年を召したご夫人のおっしゃっていた「お父さん、最近タンメンの味が落ちましたねぇ。作る方が替わったんでしょうかねぇ?」発言に対する恐怖感も薄れていた。タンメンを頼んだ。3分後「タンメンお待ちの41番の札をお持ちのお客様ぁ~」と声がかかり、期待に胸を膨らませて取りに行き、レンゲをも持つ手ももどかしく一口スープを口にした・・・帰りたくなった。

今日ほど¥350という金額が高額に思えた日はかつてない。

帰りに別のスーパーへ行くと、生タンメン麺が3食¥138だった。
自宅で作れば良かったのか。

本日の日記終了。