舞栗倉庫

過去ログ

個人情報はいくら?

2006-07-27 18:54:12 | Life
「なんでか知らないけれど、ビデオが30巻送られて来たのよ。」

お袋に言われて見に行くと、「専用ラック付き、189,000円」だ。
何だ、流行のなんとか詐欺か?ちょっとわくわくして伝票などを見てみると、ビデオの中身はNHKで昔放送していた「新日本紀行」。でも送り主はNHKではない。ネットで調べてみると関係会社のようではある。

僕「なんでこれが送られて来たの?頼んだんじゃないの?」
母「頼んでない。」
僕「電話でセールス受けたんじゃないの?ウチの住所知ってるなんて個人情報どこかで買ったんじゃない?これはクレーム入れて送り返さないと。電話来たんでしょ?なんて言ってた?」
母「よく憶えてないけど、新しくビデオができましたとか言ってたような。」
僕「それで欲しいとかなんとか返事したんじゃないの?」
母「そうは言ってないし、ビデオ1本程度だと思ってた。」
僕「どっちにしても買うとは言ってないんだったら、送り返そうよ。」

ということで業者に電話。嬉しくなって来たぞ。場合によっちゃぁ思いっきり怒鳴っちゃおっかなぁ。

責任者に出てもらってやりとり。

僕「母は購入するとは言っていないようです。勝手に送って来られても困ります。」
業者「担当者の記録を今確認いたしましたが、お母様からはビデオが欲しいとお返事をいただいているようでございます。」

ん?

僕「再度確認して電話を入れ直します。」

僕「ウチの住所、なんで知ってるんだろう。新しい建物を建てる時に土地を分筆して枝番号が変わってるから、業者に個人情報が漏れてるとしたら旧住所で来る筈。今の住所で届いているってことはこっちから教えたんじゃないの?」
母「そうかもしれないわねぇ。」
僕「ホントに買うって言わなかったの?」
母「買うとは言ってないんだけど、見てみたいとは言ったかしら。」
僕「名前もフルネーム、漢字で書かれてるし、住所も現住所で間違いない。こっちから教えたんでしょ?伝票の備考欄に『この度はお申し込みいただき・・・』って書いてある。
『見てみたいわねぇ』と答えて名前も住所も教えたら『買いますから送ってください』になっちゃうじゃない?一般的に。」
母「そうねぇ。」

業者に電話を入れた。
「母に確認しましたが、購入の意思があったととられても致し方なかったようです。」
闘争本能むき出しにしてたんだけど、すっかりトーンダウン。

後でもめるのも嫌なので、クーリングオフの期間内にハガキで通知を出しといた。
「この度はお手数をおかけし・・・」予定が随分変っちゃたなぁ。

何ヶ月か経ち、介護認定の調査で「セールスで予定していなかったものを買ってしまった事はありませんか?」の問いに、
母「いえ、ありません。」(おいおい、あの一件忘れたの?)
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だいぶ前、業者も今程賢くない頃セールスの電話が僕宛に来た。
試しに言ってみた。

「僕の個人情報、どこからいくらで入手したのか、後日文章にして送ってください。」

何日かしたらテレフォンカードが送られて来た。
「入手経路に関しましては、御勘弁ください。」との手紙があった。

今では考えられない程、正直な悪徳業者だったなぁ。