===paradiso trattoria===

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土でつながる

2008-05-11 | タム make
外に出ると、余計に自分のルーツについて考えさせられます。
北海道のよさって何だろう?厳しい自然環境の中で制作する意義とか。

自分の最近の仕事は絵付けの物がメインなので、
土味などを生かせない。生地はあくまでもキャンバスの役割りです。
兎の顔の真中に鉄分が溶け出したりしたら売り物になりませんしね・・・
ちょっと前まで「これ作っている方はどなたですか?」なんて真顔で聞かれるほど
枯れた風合いのものを作っていたので、自分でもギャップは否めません。
ああ私はこれからどこへ行くのでしょう。。。

なんてうだうだとしてみたりしながら
ずっと気になっているのは、やっぱり地元の原料。
クリーム色のシリーズの前に作っていた真っ白化粧のマット釉のものは
釉薬にホタテの化石層に混じっていたサンゴの化石を使っていたのですが、
諸事情で使えなくなって、その釉薬もおしまい。。。
野幌粘土も神楽粘土もいろいろ聞いているとついつい尻込み

ところが、今朝ビビビ!とひらめいたのです。
地元の原料を手に入れる方法。
調べていくと、なんと地主さんと4年ほど前にサンピアザの陶芸展で偶然会っていて
連絡先もちゃんと控えてあったのでした。
お向かいのおばさまも知り合いという事で、午前中のうちに二人で訪ねていくと
向こうも私の事を憶えていてくださいました。
しかも悠々隠居生活のおじさまのご趣味は陶芸!
あちこち掘ってきては焼いてみるらしく、いろいろ教えていただきました。
しかも即日で原土も分けてもらってしまいました。
なんてラッキー。思いついたその日のうちに実現してしまうなんて!

その方の土地から出る粘土は少し耐火度が低いようなのですが
いろいろ試験して使いこなしてみたいです。