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93歳・老大娘の日記

晩年を生きる

二冊目(乙川優三郎さん)

2022-03-21 10:15:07 | 読書

トサミズキが咲きました

←1冊目

心に沁みましたので2冊目読みました。↓

舞台も時代も人物も バラバラな12の短編からなっている。

背景が日本はただの1編だけ、房総の海辺です。

共通しているのは「戦争」。

どれにも抗戦、厭戦の空気が満ちている。

今起きているウクライナ侵攻の遥か前に書かれた作品ですが

まるで今を現しているようです。予見していたかのように。

物流の停滞でスーパーマーケットの棚は空っぽ等々。

 ある日突然「特別な通知」が届いてホセの日常は奪われ戦場へ。

 貧しい中から小金を貯め、

 戦場に行くにあたって隠し場所に困るホセ

 13歳で体を売らなければならないジョイ、兄マルコだけは

 唯一妹を守ろうと必死。

 軍隊は給料が出ると知って志願するマルコ

 裕福だが移民二世(中国系)のナタリー(国籍はアメリカ)

 彼女の複雑な民族性が描かれている。

背景はポーランドだったりウクライナ国の名前もでてくる。

難しい形容詞修飾語が多くて、

私には難しい点もありましたが、

どの作品にも哀感を覚え心に残る作品の一つになりました。

(ある方から紹介して頂きました、感謝)

コメント (8)
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