「飛族」
離れ小島「養生島」に住む老女2人、イオ92歳、ソメ子88歳
この付近の小島は遣唐使や日宋貿易の船が
渡海最後の物資補給地として立ち寄った記録も残されている(沖根島など)
朝鮮との国境近くの島である。
台風がくれば役所のある波多江本島から迎えの船が来て
周辺の小島の住民を集めて回る。本島の施設に避難させる。
日用品、食料なども週1回本島から運ばれてくる。
「鳥柱」が日常見られ、ミサゴ飛翔も常にみられる。
因みに軍用機「オスプレイ」はミサゴの英名とのことを知りました。
厳しい自然の中で生きる2人、イオさんには本州に娘がいて
再三一緒に暮らそうと勧めるが、ここで死ぬのだと肯んじない。
この作品のこと知った時、特異な題材に惹かれました。
イオさん、ソメ子さんは海女でした。
崖の上で「鳥踊り」をするイオさんとソメ子さん。
上空ではアジサシが共に舞っている。
鳥になって大空を羽ばたきたいのか?鳥願望?
折に触れ呟く二人の言葉には深いものがありました。
2人はソメ子さんの家を改修して一緒に住むことになり
イオさんの娘も少し安心しました。
2人には畑もある、海で魚もとれる。海藻も採れる。
厳しいと思う島の生活ですが、2人には安らかに過ごせる
唯一の場所なのでしょう。 ☆☆☆☆☆の作品でした。